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情報利活用基盤研究室

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ビッグデータ時代の到来により、センシングデータやソーシャルメディア、ブログなど、自然環境や社会活動を反映した膨大かつ多様な情報がインターネット上に溢れています。これら大量の情報から価値ある情報資産を構築し、それらの自由な組み合わせを可能にするビッグデータ利活用基盤がフロンティアな研究開発を行う現場で求められています。

情報利活用基盤研究室では、センシングデータや科学データ、Webアーカイブを含む幅広い分野のビッグデータに効率的にアクセスしながら、大規模な情報資産を構築し、これらの情報資産を様々に組み合わせてユーザの要求に応じた情報サービスを迅速に開発する情報利活用基盤の研究開発に取り組んでいます。また、この基盤技術を実装したテストベッドを新世代ネットワーク上に構築し、災害情報分析やデータ中心科学など、様々な分野の情報を横断的に活用しながら刻々と変化する状況に迅速に対応する情報サービス開発が求められる応用に役立てようと考えています。

 
情報利活用基盤
 

情報サービスによるネットワーク制御技術は、新世代ネットワークの高い処理性能と拡張性を生かし、分散した大量の情報資産を利活用するアプリケーションの要求に連動してネットワーク資源を制御する技術です。この技術により、突発的で想定外なアプリケーション要求の変化に対し、柔軟かつ即応性高くネットワークを再構成できるようになるとともに、ネットワークが提供する種々の便利な機能をアプリケーション要求に連動させ効率良く利活用することができるようになります。

サイバーフィジカルクラウドコンピューティング(CPCC: Cyber-Physical Cloud Computing)は、気象や自然災害など様々なセンサーから集めた実空間情報と、ソーシャルメディアやWebなどのサイバー空間情報を、横断的に統合し解析することで、種類や分野を超えた様々なイベント間の関連性を発見し、平時・災害時の網羅的な状況把握に役立てられるようにするセンシング情報収集管理基盤です。

様々な分野の情報資産を横断的に利活用するために、異種・異分野にまたがる情報資産を時間的・空間的な重なりや原因・結果などの概念的な関連、論文による参照といった様々な相関関係に基づいて横断検索する技術です。この検索技術により、例えば、ある災害に関連する自然現象や社会現象に関する情報資産を、様々な分野から網羅性高く見つけ出せるようになり、災害情報分析やデータ中心科学に役立てられるようになります。

幅広い分野から横断的に収集したビッグデータの情報分析結果をユーザが容易に把握できるように、タイルドディスプレイや3次元ディスプレイといった様々なデバイスを用いてビッグデータの分析結果を可視化する技術です。この技術により、ユーザは情報分析結果の中から状況に応じて関連するデータを迅速に探し出すことが可能になります。

知識・言語グリッドテストベッドは、数十億ページ規模のWebアーカイブや、世界最大規模の科学データベース、センシングデータ、情報分析や多言語翻訳などの各種ユニバーサルコミュニケーション技術を含む大規模情報資産を使って、ユーザが情報サービスを開発するためのプラットフォームです。新世代ネットワーク上に、情報サービスによるネットワーク制御技術、サイバーフィジカルクラウドコンピューティング、異分野DB横断検索技術、ビッグデータ可視化技術といった各種基盤技術を実装してテストベッドとして運用し、災害情報分析やデータ中心科学など、様々な分野の情報を横断的に活用しながら刻々と変化する状況に迅速に対応する情報サービス開発を実現します。