HOME 無線用測定器等の較正 較正システム
トレーサビリティ体系
情報通信研究機構の較正システムは、図に示すように国家標準とトレーサビリティがとれた研究所標準器及び実用標準器から構成されています。
高周波電力計
(1)大電力高周波電力計
ア)周波数目盛り
    あらかじめ結合係数を較正してある方向性結合器の二次側の出力電力を標準高周波電力計で測定し、被較正器に加えられている電力を算出します。電力一定で周波数を変え、周波数特性を較正します。
イ)電力目盛り
    周波数一定で、電力発生器の出力電力を変え、電力目盛りを較正します。
(2)微少高周波電力計
ア)周波数目盛り
      電力発生器の出力をパワースプリッタに加え、電力一定で周波数を変え、被較正器に加えている電力を標準高周波電力計で較正します。
イ)電力目盛り
    周波数一定で、電力発生器の出力電力を変え、電力目盛りを較正します。
周波数計
(1)周波数測定器
被較正器に標準周波数を加え、指示値を較正します。
標準周波数と被較正器の基準周波数との位相差を検出し、その位相差をなるべく小さくなるように被較正器の基準周波数を調整します。
スペクトル分析器
(1)周波数特性
周波数を変化し、被較正器の電力指示が一定値になるように、標準信号発生器出力レベルを被較正器に加え、指示電力の絶対値を較正します。なお、送信機のスプリアス電力測定用のときは、該当する付属機器も含め較正します。
(2)減衰器目盛り
標準信号発生器の出力レベルを変え、被較正器の減衰器の減衰量を較正します。
(3)管面目盛り-振幅
被較正器の管面振幅目盛り(縦軸目盛り)の目盛りに対応した電力変化量の相対値を較正します。
標準信号発生器
(1)出力電圧  
被較正器の出力端子を公称インピーダンスで終端し、較正したい出力電圧一定で周波数を変え、出力電圧を較正します。
(2)減衰器目盛り
被較正器の出力端子を公称インピーダンスで終端し、(1)の出力電圧で較正した出力電圧を基準にして、周波数一定で減衰器目盛りを変え、相対減衰量を較正します。
高周波減衰器
(1)周波数特性
被較正器の減衰量を固定し周波数を変え、標準信号発生器と較正用受信機間に被較正器を加えた時と加えない時の較正用受信機の指示値の差から較正値を求めます。
(2)減衰器目盛り  
周波数固定で被較正器の減衰器目盛を変え、較正用受信機で相対変化量を較正します。