報道発表




独立行政法人情報通信研究機構(以下NICT。理事長: 長尾 真)は、研究成果の産業界への普及を推進しており、今回、無線通信分野における研究成果の技術移転を行いました。技術移転の対象は、複数の周波数帯を一本のアンテナで対応できるマルチバンドアンテナです。特許ライセンスは、日新パーツ株式会社(社長:青戸浩三)対して行い、同社により携帯電話機内蔵用アンテナとして商品化し、販売を開始しました。


<背景>
最近の携帯電話の一部には、より確実に電話が通じる工夫として、複数の周波数を用いているものがあります。例えば、都市部では高い周波数 (1.5または2GHz帯)を用いて大容量通信(動画伝送など)を行い、山間部では、低い周波数帯 (800MHz帯)に自動的に切り替えて電波がより確実に届くようにしています。一方、現在位置をGPS衛星(1.6GHz帯)により知ることができ、無線LAN(2.4GHz帯)に対応することによりネットワークに接続することができる等、携帯電話が様々な機能を持つようにもなりました。このような多機能化に伴い、1台の携帯電話の使用する周波数帯の数も増加する傾向にあります。

無線通信研究部門ミリ波デバイスグループでは、シングルバンドアンテナと同じ構造で、2〜3周波数帯のマルチバンドアンテナを設計できる技術を開発しました。この技術により、狭いスペースに収めなければならない携帯電話用のアンテナをスペースはそのままで、マルチバンドアンテナに変更することができます。つまり、携帯電話のサイズはそのままでも、より確実に電話をつなげることや、多機能化を実現することができるのです。

<成果>
NICTでは、研究成果の産業界への普及の一環として、今回、高周波回路部品研究の成果である「マルチバンド小型アンテナ」についての技術移転を日新パーツ(株)に行いました。同アンテナは、同社にて商品化して販売を開始し、最新の多機能携帯電話機に採用されました。本成果により、携帯電話機の多機能・小型化の推進に大きく貢献できることが期待されます。


<問い合わせ先>
情報通信研究機構 総務部 広報室
奥山 利幸、大野 由樹子
Tel: 042−327−6923、Fax: 042−327−7587
広報室アドレス

   <研究内容に関する問い合わせ先>
情報通信研究機構
総合企画部知財・産学連携室
澤田 史武
Tel: 042-327-7464
Fax: 042-327-6659
E-mail:ip@ml.nict.go.jp
 
日新パーツ株式会社 技術部
真鍋 斉
Tel: 03-3727-2737
Fax: 03-3727-2234

E-mail:info@nissin-parts.com


別紙1


携帯電話の多機能化に伴う、多周波数帯(マルチバンド)の例