- 空中映像を結像する「鏡」の開発に成功
〜リアルな3次元空中映像の実現に向けて〜
- 平成18年11月24日
独立行政法人情報通信研究機構(以下NICT。理事長: 長尾 真)は、神戸大学(学長:野上 智行)と共同で、空中に鏡映像*1を結像させることができる光学素子の開発に成功しました。 通常の鏡が作る像は虚像*2であり、鏡の表側から鏡の中にある像しか観察することができませんが、この光学素子を使うことによって、空中に浮かんだ鏡映像の実像*3を観察することが可能となり、空中に浮かぶディスプレイや広告装置等への応用が期待されます。
<背景>
近年、ディスプレイ装置や映像加工技術の進展によって、我々はさまざまな映像を楽しむことができるようになりました。しかし、“空中にゆがみ無く3次元の映像を作る”ことは非常に困難でした。NICTユニバーサルシティグループは、光線を細かく分割する微細加工技術に着目し、“鏡映像(鏡に映った像)”を虚像でなく実像で空中に結像させることを可能とする技術開発を進めてきました。
<今回の成果>
NICTは、ナノ加工技術を用いた特殊な受動光学素子の開発に成功し、鏡映像を実像として空中に結像させることを可能にしました。この受動光学素子を対象物の前に置くと、その物体画像が空中に浮かんで見えるようになります。本光学素子は、素子面に対して垂直な面を持つマイクロミラーを多数形成することによって実現しました。このマイクロミラーは微細な四角い貫通穴の内壁として形成され、隣接する2枚のマイクロミラーが組みとなって2面コーナーリフレクター*4を構成しています。
また、本素子は一辺が約100マイクロメートル*5という微細なマイクロミラーの形成による高解像度の達成と、素子面に対する垂直なマイクロミラーの利用によって、素子面に対して斜めから観察することも可能です。
<今後>
空中映像の結像に役立つ本光学素子は、像を映すとそれが空中に浮かぶ「鏡」となり、従来の液晶ディスプレイを素子裏面に配置するだけで、視点を変えても全く動かない3次元的定位を持つ空中映像ディスプレイを実現できるなど、エンタテーメントを目的とした活用も期待されています。
今後は、分解能の向上や迷光の排除等さらに性能改善を進めていく予定です。*本成果は、11月29日〜12月1日に東京ビッグサイトで開催される「全日本科学機器展in東京2006」 http://www.sis-tokyo.jp/にて展示されます。
<問合せ先>
情報通信研究機構
総合企画部広報室
栗原 則幸、大野 由樹子
Tel: 042-327-6923、Fax: 042-327-7587
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<本件に関する問合せ先>
情報通信研究機構
知識創成コミュニケーション研究センター
ユニバーサルシティグループ
前川 聡
Tel: 0774-98-6891
Fax: 0774-98-6958
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