報道発表


  • 世界で初めて、アニメーションCGMの開発に成功
    〜Web2.0による3Dアニメーションデータの収集・利活用〜


  • 平成20年3月4日


独立行政法人情報通信研究機構(以下「NICT」という。理事長:宮原 秀夫。)は、世界で初めて、一般利用者がインターネット上で言葉を入力するだけで簡単にアニメーションを生成でき、インターネット上で共有のアニメーションデータを増やしていくことができる3D*1アニメーションデータのCGM*2(消費者生成メディア)の開発に成功しました。
今回、この成果をインターネット上のサイト(http://www.animedeblog.com/)に公開し試験運用を開始しました。ユーザ登録することにより誰でも利用できます。
今後実用化されれば、ユビキタス社会に不可欠なデジタル・コンテンツの流通・利活用が可能になるものと期待されます。

<背 景>

我国は、「デジタル・コンテンツの流通促進」を総務省のu-Japan政策課題として設け、創造力のある人材育成等にも力を入れてきました。しかしながら、現在のデジタル・コンテンツ制作は、大変時間や費用がかかり、一般の方にとって身近なものではなく、デジタル・コンテンツの流通促進を阻んでいました。
また従来、画像をキーワードなどで検索できるサイトは数多くありましたが、アニメーションのキャラクタデータ、動作データ、背景画像データなど、アニメーションを部品に分けたデータと言葉とを関連づけ、それらのデータを蓄積して利活用するためのCGMは、これまでありませんでした。

<今回の成果>

今回開発した3DアニメーションCGMでは、アニメーションを部品化することや、再構成することで、新たなアニメーション・コンテンツを容易に作成できます。さらに、一般利用者がインターネット上で言葉を入力するだけで簡単にアニメーションを生成でき、インターネット上で共有のアニメーションデータを増やしていくことができます。
例えば、利用者が、「誰?(例:お父さん)」、「何をする?(例:怒る)」、「誰を?(例:私)」、「どこで?(例:森)」など、一般利用者が使い慣れた「言葉」を使いシナリオを入力するだけで、これまで素人では作れなかったアニメーション・コンテンツの作成が可能になります。入力した言葉に対応する画像やアニメーションデータがない場合にも、写真や専用エディタで作成したアニメーションをアップロードすることで、一般利用者がこの共有データベースをカスタマイズできます。
部品化されたアニメーションデータは、ユーザが利用できるように共有化されるとともに、ユーザ自身もアップロードして共有データを増やすことができます。
こうして作成されたアニメーション・コンテンツを公開するため下記ブログを作成、試験運用することといたしました。


公開されるブログ:Anime de Blog(アニメ・デ・ブログ)
URL: http://www.animedeblog.com/

<今後の展望>

現在は試験運用中ですが、今後は企業と共同で実用化を目指すとともに、収集したアニメーションデータの活用分野を広げていきたいと考えています。



尚、本システムの専用エディタ*3については、東京大学大学院情報理工学系研究科 五十嵐 健夫 准教授の空間的キーフレーム法*4という技術を用いており、素人でも簡単にキャラクタの動きをつけることができます。


< 広報 問い合わせ先 >
総合企画部 広報室  
栗原 則幸
Tel:042-327-6923    
Fax:042-327-7587
publicity@マークnict.go.jp
< 本件に関する 問い合わせ先 >
知識創成コミュニケーション研究センター
ユニバーサルシティグループ
角 薫
Tel:0774-98-6826
Fax:0774-98-6958
E-mail:kaoru@マークnict.go.jp



補足資料

< 用語 解説 >

*1 3D
 
three-dimensional又はthree dimensionsの略語で、「3次元の」あるいは「3次元」を意味する。
*2 CGM (Consumer Generated Media:消費者生成メディア)
 
一般に、インターネットなどを活用して消費者が内容を生成していくメディアのこと。ここでは、インターネットを活用して、ユーザが参加することにより拡張していくデータベースシステムのことを意味する。
また、Web 2.0の特徴のひとつとされる、個人の情報発信をデータベース化、メディア化したサイトである。商品・サービスに関する情報を交換するものから、単に日常の出来事をつづったものまでさまざまなものがあり、クチコミサイト・Q&Aコミュニティ・ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)・ブログ・COI(Community Of Interest)サイトなどもこれにあたる。
*3 エディタ(又はエディター、editor)
 
コンピュータ上で各種のオブジェクトを編集するソフトウェア。
*4 空間的キーフレーム法
 
初心者でも直感的に利用できるアニメーション生成手法の一つ。ユーザが3Dキャラクタの姿勢と3次元空間中の位置を結びつけたキーフレーム(動きの基点となる姿勢や位置)を空間的に配置させ、その位置をインタラクティブに変化させることで、複雑なアニメーションを手軽に生成することができる。
図:インターネット上に公開し試験運用を開始したAnime de Blog
図:インターネット上に公開し試験運用を開始したAnime de Blog