sdelay

機能

相関データ(K5ソフトウェア相関器の出力ファイル)を読み込み、粗決定サーチを行ない 遅延残差、遅延変化率残差を求める。

書式

sdelay      --- 会話形式で実行
       まずCOUT形式ファイルの候補ディレクトリが表示され、以下会話形式で実際に処理するファイルを選択する。
   または
sdelay cout_file      --- 非会話形式で実行
       ここで cout_file はK5ソフトウェア相関器(cor, fx_cor)の出力ファイル
   または
sdelay [PP] [options]     --- 会話形式で実行
       ここで"PP"はPP毎の処理結果を出力するためのパラメータ
   またはr
sdelay cout_file [PP] [options]      --- 非会話形式での実行
   または
sdelay [options]
   or
sdelay --version      --- プログラムバージョンの表示
   または
sdelay HELP|?|--help      --- 実行方法の表示
   or
sdelay env      --- プログラムで使用する環境変数の表示

オプション
-v 処理経過の出力
-cout coutfile K5ソフトウェア相関器出力ファイル名
-sdir coutdir 相関処理ファイルのサーチを開始するディレクトリの指定
-cdir coutdir 処理すべき相関処理ファイルのあるディレクトリの指定。 ここで指定したディレクトリにあるすべての相関処理ファイルが処理される
-ppout 通常のsdelay 出力ファイルの他にPP 毎の結果を出力
-nosingle 複数の相関処理ファイルを処理したとき、結果をそれぞれの ファイル毎に別ファイルで出力する(デフォルトではすべての結果が一つのファイルに出力される)
-odir outdir sdelay 出力ファイルのディレクトリを指定
-pgplot device PGPLOT デバイスを指定(/NULL を指定するとグラフ出力が抑制される)
-ps 強制的にPostScript ファイル(pgplot.ps またはgnuplot.ps)出力にセット
-2nd t2dot 2次のフリンジ位相変化までサーチする。
サーチ範囲を-t2dot から +t2dotに設定する
(デフォルトは 1.0e-13 s/s^2)
-fringe フリンジ位相と強度の図をプロットする
-pcal PCAL 位相と強度の図をプロットする
-vspeplot ビデオスクロスペクトルを表示する。同時にビデオクロススペクトルデータをvspeout.txt ファイルに出力する
-no3d 粗決定サーチ関数のプロットを抑制する
-noplot PGPLOT デバイスの指定によらず全てのプロットを抑制
-integ tinteg 積分時間を強制的にtinteg(実数)秒にセットする
-vanvleck Van Vleck 補正をラグ毎に行う。使用する式は r=sin(r_c*pi/2)。ここでrは真の相関係数, r_cは1-bitサンプリングデータの相関係数。 samplig data. 多ビットサンプリングデータに対してはこのオプションは無視される。
-out ofile サーチ関数(2D データ) をテキストファイルに出力する
-classic 3D プロットをクラシックスタイル(ティックマークおよび数値なし)
-tzoom tzoom 遅延軸のズームファクター tzoom >= 1.0)
-tshift tshift tzoomがセットされた際の遅延軸の新たな中央値(sec) のセット
-bpf flow:fhigh[:fact][,flow:fhigh[:fact][,flow:fhigh[:fact][,.....]]]
BPF(バンドパスフィルター)のセット(低域および高域カットオフ周波数による設定:最大20 個)
flow : ベースバンドでの低域カットオフ周波数(MHz)
fhigh : ベースバンドでの高域カットオフ周波数(MHz)
fact : 強度ファクター(0.0-1.0) デフォルトは1.0
-bpf2 fc:bw[:fact][,fc:[bw][:fact][,fc:[bw]:fact][,.....]]]
BPF(バンドパスフィルター)のセット(中心周波数と通過帯域幅による設定:最大20 個)
fc : ベースバンドでのBPF の中心周波数(MHz)
bw : 通過帯域幅(MHz)。最初のBPF と同じ場合は省略可
fact : 強度ファクター(0.0-1.0) デフォルトは1.0
-fres fres BPF 処理時の周波数分解能の設定(MHz)。デフォルトは自動設定
-delpcal ch#:fs[:fi][,ch#:fs[:fi][,....]]]}
除去するPCAL信号の周波数をチャンネル毎にセット
  ch# -- チャンネル番号(1から開始)
  fs -- PCAL信号周波数(MHz)
  fi -- PCAL信号の間隔(MHz)
除去されるPCAL信号周波数は fs, fs+fi fs+2fi, fs+3fi, ...
fiを省略した場合は$fs$のみが除去される
除去される帯域幅はFFTの分解周波数幅の4倍(FFT数は相関処理時のラグ数の2倍)。 変更する場合には以下の`-pcalbw'オプションを使用する
  または
-delpcal delpcal_file除去するPCAL信号情報を記述したファイルを指定する
-pcalbw bwmhz PCAL信号除去時に帯域幅をデフォルト値以外に設定(MHz)
デフォルト値はFFT分解周波数幅の4倍(FFT数は相関処理時のラグ数の2倍)
-line[mode] ラインスペクトル処理モードを設定。初段のFFT サイズをラグ数と同じにする。
-hanning 相関関数にハニング窓関数を使用する(デフォルトは箱型窓関数)
-lag[size] lag 相関処理時とは異なる新たなラグサイズを指定する(例: 32, 64, ...)
注:‘-lag’ オプションは‘-hanning’ オプションや‘-vanvleck’ オプションと一緒には使えない!
-sub[panels] 1|4|9|16
強制的に1画面中の副画面数を設定する(PGPLOT の時のみ有効)
-nodel[ay_correction]
コヒーレント積分ビデオスペクトル計算時に遅延残差の補正を行なわない。デフォルトは補正を行う
-obs[out] 観測結果(予測値+残差)とトータル位相の観測値を表示
-so[ffset] start_offset 処理開始時刻のオフセットを与える(秒)。デフォルトは0.0
-fmt8 mode Format#8(FMT8)(クロススペクトル)形式のCOUTファイルの処理モードをセットする
   1: 周波数要素数を2倍にする(Format#7(FMT7)と同様の処理)(デフォルト)
   0: 周波数要素数をそのまま使う
-w_mode mode FMT8形式COUTファイルの周波数要素数を2倍にするモード時の方式を指定する
   1: FFT法を使用する
   2: 直線近似内挿法を使用する
   3: ベクトル内挿法を使用する(デフォルト)
-nodouble[fmt8] オプション"-fmt8 0" と同じ
-no_w オプション"-fmt8 0" と同じ
-no_rev[erse] FMT8形式COUTファイルの処理において周波数軸を反転しない
-sdelo[ut] sdelfile sdelay出力ファイル名をセットする(デフォルトは"sdelayout.txt")
-snr2 ノイズレベルとしてサーチ関数のノイズレベルから求めたものを使用したSNRをSNR2として表示する
-ch chn サーチ関数の表示を1chモードにし、そのCH#(1,2,...)を指定する
-zmax zmax サーチ関数の表示の強度軸の最大値を強制的にセットする(デフォルトは自動設定)
-noin[fo] サーチ関数の表示の中でファイル情報、処理日付の表示を抑制する
-notitle | -nohead サーチ関数の表示の中でタイトル部の表示を抑制する

環境変数

K5SDELAY COUTファイルをサーチするデフォルトディレクトリ
プログラムデフォルトは"../cout/"
PGDISP デフォルトPGPLOT表示デバイス


更新日 2020年8月6日