上田修功 氏 (日本電信電話株式会社)
◆講演内容
近年、フェイスブック、ツイッターなどのソーシャルメディアやスマートフォン を代表とする高機能端末の普及により情報爆発が加速されている。
今後、10年を待たずして,世界で生産されるデジタルデータ量は35ゼッタバイト(1ゼッタ バイト=10の21乗バイト)に達すると言われている。
また、「Big data」時代 では、サイバー上のwebデータよりはむしろセンサデータ、ロケーションデータ などの非定型かつリアルタイム性の高いデータがの主役となる。
そして、これら多種多様なデータをサイバー空間上の計算資源を利用して高度な解析を行い、その結果を実世界のシステムに働きかけ、
高効率的な社会システムの構築を目指すサイバーフィジカルシステムが「Big
data」時代における次世代ICTインフラ となる。
本講演では、これらBig dataで情報システムがどう変わるのかを具体例に基づいて概説し、同時に、Bigdata時代に重要となる研究課題について概説 する。
さらに、内閣府最先端研究支援プログラム(FIRST)で取り組んでいる研究事例について紹介する。
◆講演者略歴
1982年 大阪大学工学部通信工学科卒業
1984年 同大学院修士課程修了
同年、日本電信電話公社(現NTT)横須賀電気通信研究所入所
1991年 NTTコミュニケーション科学研究所 主任研究員
1992年 博士(工学、大阪大学)
1993年より1年間 米国Purdue大学客員研究員
1998年より2003年3月まで NTTコミュニケーション科学研究所 特別研究員
2003年より 理化学研究所客員研究員
2003年4月より2006年3月 コミュニケーション科学基礎研究所 知能情報研究部長
2006年4月より2008年3月 コミュニケーション科学基礎研究所 協創情報研究部長
2004年より 奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科 客員教授
2010年4月より コミュニケーション科学基礎研究所 所長
2010年4月より 国立情報学研究所 客員教授
2010年4月より 京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻 連携教授
2010年3月より 内閣府最先端研究開発支援プログラム(FIRST)サブテーマリーダー
現在に至る。
電子情報通信学会フェロー、情報処理学会、IEEEシニアメンバー
電子情報通信学会論文賞(2000,2004年)、
電気通信普及財団賞(テレコムシステム技術賞, 1997,2006年)、
情報処理学会論文賞(2009年)、ICONIP2009 Best Paper Award(2009年)、
ACM SIGKDD2010 Best Paper Award Honorable Mention(2010年)等受賞。