第052回KARCコロキウムのご案内
第052回KARCコロキウムは終了しました。ご参加ありがとうございました。
開催日時 | 3月24日(木) 15:00~17:00 |
開催場所 | KARC 第2研究棟 3階 中会議室 |
講演 | 「一次視覚野における並列情報処理経路間の相互作用と視覚マスキング」 |
講演者 | 佐藤宏道教授 (大阪大学 健康体育部 ・ 同大学院 生命機能研究科) |
講演概要 | 視覚情報処理は階層性と並列性で特徴づけられる。 階層性とは、網膜、外側膝状体、一次視覚野、高次視覚野というように処理システムが低次から 高次までボトムアップ的に構築され、処理段階を経るにつれて情報表現を複雑化・抽象化してい くことをいうが、網膜?外側膝状体結合以外は双方向性の結合であり、下位中枢はトップダウン 制御を受けている。並列性とは、霊長類の大細胞系、小細胞系などで知られるように、視空間の 構成や定位に関する情報と物体の形状に関する情報を異なる時空間特性をもつチャンネルで処理す る性質である。我々はヒトを被験者とする心理実験において、視野の一部に呈示された刺激図形の 知覚が時空間的に近接して呈示された刺激によって妨害される「メタコントラスト」という視覚 マスキングについて検討し、時空間特性の異なるチャンネル間相互作用がその原因となっている ことを示唆する結果を得た。このような並列処理経路間の相互作用は種を越えて存在する視覚情報 処理の基本メカニズムと考えられる。現在一次視覚野で行っている神経生理実験およびfMRIによる イメージング実験の結果と共に報告する。 |
使用言語 | 日本語 |
参加費 | 無料 |
担当者 | 情報通信研究機構 関西先端研究センター 脳情報グループ 松本 絵理子 |