第91回KARCコロキウム開催報告
分子通信の情報担体としての利用が期待されるモータータンパク質分子であるミオシンVの生物物理研究分野について、研究の背景から最新の知見に至るまでご紹介頂いた。 講演では分子が個々の過程で失敗を許しながらも、それを補償するための柔軟性を具備していることを示す研究成果が紹介され、揺らぎの大きな環境とうまく折り合いをつける生体系の優れた能力が一個の分子レベルからすでに発揮しているという興味深い議論が展開された。 また、一分子中のサブドメインの動きを超高位置分解能かつ超高速に追跡するための最新の計測技術の紹介もなされ、科学的知見、技術的知見両者にわたって聴講者との間で活発な議論が行われた。
参加人数 20名 (内部 20名、外部 0名)