第94回 KARCコロキウムのご案内
第94回 KARCコロキウムは終了しました。ご参加ありがとうございました。
開催日時 | 2008年7月31日(木) 14:00〜16:00 |
開催場所 | 未来ICT研究センター 第2研究棟 3階 TV会議室 |
講演 | 「サルの階層的世界観の可視化」 |
講演者 | 岡田 真人 先生 (東京大学大学院新領域創成科学研究科,教授) |
講演概要 | 側頭葉はパターン認識に関して重要な働きをする脳の領野である. サルに顔画像を見せたとき,IT 野にはその顔画像に反応する顔反応細胞が存在する.Sugase らは,二匹のサルのIT 野から顔反応細胞の応答を測定した.Sugase らが用いた刺激画像セットは顔画像とそれ以外の画像に分類できる.さらに顔画像のセットはヒトの顔画像とサルの顔画像に分類できる.さらにヒトの顔画像セットはヒト別に分類でき,さらに顔の表情別にも分類できる.サルの顔画像セットもヒトの顔画像セットと同様に分類できる.Sugase らの刺激画像セットは,われわれが外界について感じるような階層構造が埋め込まれているわけである. 我々は,38枚の画像に対応する38個の神経集団ベクトルが[90-140msec]に対応する発火の中間状態では,ヒトの顔,サルの顔,顔画像以外に対応する三つのクラスーに分離し,[140-190msec] に対応する発火の後半では,それぞれのクラスターがサブクラスターに分かれることを示した. この知見は,画像セットに埋め込まれている階層構造が,側頭葉の神経集団挙動に動的に符号化されていることを示唆する. |
使用言語 | 日本語 |
参加費 | 無料 |
担当者 | 情報通信研究機構 神戸研究所 未来ICT研究センター バイオ ICTグループ 成瀬 康 |