第113回KARCコロキウム開催報告
ナノ・分子のレベルでの通信システムに関する情報理論のモデル設計、性能解析および応用の潜在性について、カナダ・ヨーク大学准教授Andrew W. Eckford氏にご紹介頂いた。講演では、情報理論の核心内容を着手し、分子通信システムの定式化、通信路構造、通信路容量、通信プロセス設計の最適化、ブラウン運動によるノイズの影響および達成可能な速度を述べた。遅延因子がある条件下で通信路の構造に基づく符号の性能も解析し、二次元ブラウン運動に対するガウス通信路の有効性を確認。ナノ技術の進展によって、分子通信分野の現状を分析し、情報理論の方法を提案する。これに関する対象の一つ例としてのナノロボット群のテーマを取り上げて、分子通信に関するコミュニケーション・プロセスを論じた。講演の後、分子通信の契機からナノ・バイオおよび脳情報通信について、ディスカッションも行われ、国際学術交流への試みとしての役割を果した。
参加者11名(内部11名、外部0名)