キラル活性流体における不規則粘性 著者らは、トルクの影響を受けるキラル粒やコロイド粒子などの自己回転物質で構成される流体の流体力学について研究する。このようなキラル活性流体は、非平衡定常状態においてパリティと時間反転対称性の両方を崩す。その結果、キラル活性媒体の構成関係は、不規則(もしくは同等の意味でホール)粘性と呼ばれる無散逸線形応答係数を示す。この不規則粘性はエネルギー散逸にはつながらないが、加えられた圧力に垂直な流れを生じさせる。著者らは、回転自由度を有する流体力学の非線形方程式から、高い回転速度を特徴とする非平衡定常状態付近で線形化した時点で不規則粘性がどのようにして発生するかを示す。次に、圧縮性流体における不規則粘性について調査し、著者らの調査結果を衝撃伝播実験の状況下でどのように分析することができるかを示す。最後に、弱圧縮性のキラル活性流体における不規則粘度が、渦糸コア内でどのようにして密度および圧力超過につながるかを示す。