運動のコツの科学的解明への挑戦
ブラインドサッカー選手のような視覚障がい者アスリートは、目が見えていると錯覚するほど正確で巧みな運動パフォーマンスを発揮します。
彼らのプレーは、我々の脳が視覚に頼らなくても、正確に空間を認知でき、巧み身体を制御することができる潜在能力をもつことを示唆します。
現在、我々のグループでは、視覚に頼り過ぎずに運動を制御・学習することが、“運動のコツ”をつかむ鍵であるという作業仮説のもと、脳が多様で複雑な動作を制御・学習する脳の計算メカニズムの解明に挑んでいます。
そのために、一般健常者だけでなく、視覚障がい者を対象とした研究を行っています。
視覚に頼らずに空間を認知し、身体を制御する視覚障がい者の脳内メカニズムを解明することは、視覚障がい者の認知・運動能力の向上のみならず、晴眼者のスポーツ動作を上達を支える基礎メカニズムの解明に通ずると考えています。
未だ殆どといってほど全貌が明らかにならない脳メカニズム。我々は、運動研究を通じて、その一端の解明に挑み、科学の発展に貢献します。
そして、その基礎知見をスポーツ、身体教育、のリハビリ分野に応用した技術開発を行い、社会に貢献します。
- 【Keywords】
- ・Human movement(ヒトの運動)
- ・Motor control (運動制御)& Motor learning(運動学習)
- ・Sports athlete(スポーツアスリート)
- ・Blind individuals(視覚障害者)
- ・運動のコツ