大規模数値解析における高速メモリデバイスを利用したネットワーク I/O 手法の提案

鈴木敬久, 橋川伸吾 - 電子情報通信学会論文誌 C, 2016 - search.ieice.org
鈴木敬久, 橋川伸吾
電子情報通信学会論文誌 C, 2016search.ieice.org
本論文では, SCM (Storage Class Memory) がメインメモリとしてコンピュータ・アーキテクチャに
導入された場合を想定し, リモートノード内メインメモリへの高速ネットワーク I/O 手法を提案する.
ネットワーク・ファイルシステム及び通信プロトコル層をバイパスし, リモートノードのメインメモリへ
ネットワーク I/O を行うための I/O ライブラリとデーモンプロセスの実装を行った.
提案手法を利用することで, 書き込み処理で 2.3 GB/s, 読み出し処理で 2.4 GB/s
のスループットが得られた. NFS を介したネットワーク I/O においてローカルキャッシュを利用した …
本論文では,SCM (Storage Class Memory)がメインメモリとしてコンピュータ・アーキテクチャに導入された場合を想定し,リモートノード内メインメモリへの高速ネットワークI/O手法を提案する.ネットワーク・ファイルシステム及び通信プロトコル層をバイパスし,リモートノードのメインメモリへネットワークI/Oを行うためのI/Oライブラリとデーモンプロセスの実装を行った.提案手法を利用することで,書き込み処理で2.3 GB/s,読み出し処理で2.4 GB/sのスループットが得られた.NFSを介したネットワークI/Oにおいてローカルキャッシュを利用した場合と比較すると,書き込み処理で約16倍,読み出し処理で約3.2倍のスループットであることが確認された.本測定により,高速メモリデバイスに対するネットワークI/Oでは,通信プロトコル処理及びネットワーク・ファイルシステムが大きなオーバーヘッドとなることを明らかとした.
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