STICS 衛星におけるチャネライザサブバンド幅検討と効果

遠藤邦夫, 三浦周, 岡田和則… - 電子情報通信学会論文誌 B, 2017 - search.ieice.org
遠藤邦夫, 三浦周, 岡田和則, 藤野義之
電子情報通信学会論文誌 B, 2017search.ieice.org
本論文では, STICS 衛星を使用して一つの小型携帯端末で地上と衛星ネットワークのどちらも利用
できる通信システムにおいて, 衛星搭載用ディジタルチャネライザの効率的なサブバンド幅について
検討を行った. まず, 各ビームの呼量均一条件では, フィーダリンク帯域幅, ユーザリンク帯域幅を
それぞれサブバンド幅で割ったときの剰余が小さいときに効率が良く, 最適値を求められることを示し
た. 次に, 呼量が少ない海域ビームや呼量が大きい大規模災害時の被災地ビームを考慮した呼量不
均一の条件での検討を行った. 呼量が多い被災地ビームを含むクラスタにリソースを集中させる必要 …
本論文では,STICS衛星を使用して一つの小型携帯端末で地上と衛星ネットワークのどちらも利用できる通信システムにおいて,衛星搭載用ディジタルチャネライザの効率的なサブバンド幅について検討を行った.まず,各ビームの呼量均一条件では,フィーダリンク帯域幅,ユーザリンク帯域幅をそれぞれサブバンド幅で割ったときの剰余が小さいときに効率が良く,最適値を求められることを示した.次に,呼量が少ない海域ビームや呼量が大きい大規模災害時の被災地ビームを考慮した呼量不均一の条件での検討を行った.呼量が多い被災地ビームを含むクラスタにリソースを集中させる必要性から,このクラスタが使用するユーザリンク帯域幅の周波数利用率を高める運用条件が求められる.利用率への寄与度の大きい被災地ビームに割り当てた帯域を無駄なく使い切るサブバンド幅を選択するのがよく,更に,海域ビームは割り当て帯域がサブバンド幅より少ない場合は周波数利用率を下げるので,その帯域を被災地ビームや陸域ビームに割り振ることで周波数利用率を0.98以上とすることができた.大規模災害時などサブバンド幅を決める条件が増えた場合においても,基本的には,割り当てられた各帯域をサブバンド幅で除した剰余が最小となる値を求めることで最適なサブバンド幅を求めることができることを示した.
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