超高速光変調を低電力駆動で実現する電気光学ポリマー 大友 明 高精細画像や動画などがインターネットを介して大量に配信される様になり、光通信の伝送速度の向上が求められている。光変調技術は光通信において情報伝送速度を制御する基幹技術であり、低電力で100 GHzを越える超高速変調を可能にする有機電気光学ポリマーが注目を集めている。最近では、従来の無機材料の10倍もの性能を示す電気光学ポリマーも報告されるようになり、超高速変調だけでなく半導体集積回路内の光配線などへも応用展開を見せている。情報通信研究機構では、超高速のフォトニックネットワークの実現に向けて、電気光学ポリマー材料の開発から変調器、光電子集積回路技術の研究を総合的に行っている。本稿では、材料開発を中心に飛躍的な進展を見せている電気光学ポリマーの研究動向を紹介する。 学術解説 |