DNAタイルコンピューティングにおける 平林 美樹・木下 俊祐・ 田中 秀吉・本多 元・小嶋 寛明・大岩 和弘 セルオートマトン(CA)モデルによるDNA計算モチーフの自己組織化過程の解析を行った結果を報告します。CAは局所相互作用則に基づいて計算セルの状態を更新することによって様々な複雑なシステムをシミュレーションできるため、相補鎖間の局所相互作用により実行されるDNA計算の定性的な性質を検証するのに適しています。本研究では、トリプルクロスオーバータイルとよばれるDNAモチーフを用いた計算に焦点をあてて、システムが十分な性能を実現することを妨げる計算シートの断片化の原因を明らかにするためのCAモデルを開発しました。CAシミュレーションを用いて得られた知見は、DNA計算の実用的なアプリケーションの設計に有効な情報を提供してくれるものと期待されます。 doi:10.1007/978-3-642-33350-7_56 |