アドホックネットワークを手軽に形成する端末間通信

中央制御装置が必要なく、無線端末同士が自律的・自動的にネットワークを形成

研究報告

2017.10
「地域情報共有のための端末間通信ネットワークの開発と実証」

特許

6281859号、7486174号

特開

2023-92819

基礎実証済

研究者より

従来の無線通信ネットワークで採算が取れない過疎地域でも手軽に展開できます。また、農業IoTのための簡易なセンサデータ収集手段としても利用できます。本技術の活用を希望する企業や研究機関との連携を希望します。

ネットワーク研究所 ワイヤレスネットワーク研究センター ワイヤレスシステム研究室

概要

無線端末のみでネットワークを構成する端末間通信ネットワークシステムを開発しました。

中央制御装置が不要で、通信端末は互いの通信範囲内に入ると、自動的にネットワークを形成して通信を行います。通信範囲内にある無線端末はプロトコルに従って相互接続するため、個別装置の故障・停止によるネットワークへの影響が小さく、過大負担をかけずに装置の設置と維持が可能です。

また、無線端末同士が自律的に時間同期を取得するための方法や互いに早期発見するための方式の研究を行っています。


図1 超小型・広帯域波長可変光源

提供内容・活用

図1に示すようなバスなどの移動を利用した地域内に限定した情報集配信と広告等の利用のほか、図2に示すような通信インフラが十分整備されていない地域における移動車両による情報伝達や高齢者見守りなどの利用が考えられます。

また、災害時や輻輳などにより通信インフラが十分に機能しないときにも、端末同士がマルチホップ接続することで情報伝達が可能となります。通常時においても電子伝言板や移動体による自営ネットワーク構築などの利用が考えられます。

プロトタイプシステムのご提供が可能です。 

図1 超小型・広帯域波長可変光源

関連情報

文献:H.-B. Li, et al, “A Lifelog Gathering System Based on Autonomous Device-to-Device Communications,” (PIMRC2021), September 2021.

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