世界トップレベルの低雑音・広帯域超伝導ホットエレクトロンボロメータ

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特徴・優位性

  • 磁性体を活用した独自構造で、2THzでのミキサ素子として世界トップレベルの極低雑音動作と広IF帯域特性
  • 1~100THzの周波数領域で高度な電磁波検出が可能
  • 60THz中赤外光子を高速に検出

用途・応用分野

  • 高速・大容量なBeyond 5G(6G)等への無線通信
  • 天文、地球環境計測:温室効果ガスや風速、温度の計測
  • 中赤外レーザーレーダー:車や船などの移動体における障害物検知
  • 中赤外分光によるセキュリティ対応:空港での爆発物検知など
実証実験中

概要

私たちが独自に開発した磁性体を用いた超伝導ホットエレクトロンボロメータ (Ni-HEB)は、2THzでのミキサ素子として世界トップレベルの極低雑音動作と広IF帯域特性(大容量・高速応答)を示し、未開拓周波数領域であるテラヘルツ周波数領域の利活用に資する技術と考えています。更に同検出器は、中赤外光領域まで動作可能であり、既に60THz帯の中赤外光におけるミキサ動作、また数ナノ秒の応答速度で中赤外光子の検出が可能であることを実証しています。

Ni-HEBは、1~100THzの周波数領域における高度・高速電磁波検出器を実現する技術です。テラヘルツ周波数領域は、無線通信技術の更なる高速・大容量化に有望な領域です。また、数多くの分子吸収帯があり、大気汚染計測など地球環境センシング、電波天文、更には爆発物検知などセキュリティ技術に有効な周波数領域でもあります。本技術が実現するヘテロダイン分光検出による高い周波数分解能は、これら技術の高度化に資するものと考えています。(2025年6月19日更新)

メンブレンブリッジの顕微鏡写真と、500マイクロメートルほどのホットエレクトロンボロメータ部分をさらに拡大した、幅0.2マイクロメートルのストリップ部分の写真
2 THz帯導波管型Ni-HEBの顕微鏡写真
左側のツインスロットアンテナから、2マイクロメートルほどのチョークフィルターを経て、右側のシャント抵抗へパルスが出力される
中赤外光子検出用Ni-HEBの顕微鏡写真
実際のパルス出力の画像
中赤外(MIR)照射によるNi-HEBのパルス出力

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担当部門

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