酸化ガリウムデバイス

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特徴・優位性

  • 電力変換時のエネルギー損失の低減による大幅な省エネ効果
  • 高温・放射線環境下での安定動作
  • 単結晶大口径Ga2O3バルク・基板の融液成長製造方法による低価格化

用途・応用分野

  • パワースイッチング(電力変換)デバイス:送配電、鉄道、自動車、家電など
  • 無線通信デバイス、携帯電話基地局など
  • 耐環境(極限環境・耐放射線など)デバイス、宇宙、原子力発電、地下資源探索など
  • 高温動作デバイス・回路、太陽光発電、インバータ制御など
基礎実証済

概要

酸化ガリウム (Ga2O3)という新しいワイドバンドギャップ半導体材料を用いたトランジスタ、ダイオードの研究開発を行っています。

Ga2O3は、現在主流の半導体シリコン (Si) は元より、近年盛んに開発が行われているシリコンカーバイド (SiC)、窒化ガリウム (GaN) と比べても、更に大きなバンドギャップに代表される優れた材料特性を有します。その結果、電力変換時のエネルギー損失の低減による大幅な省エネ効果をもたらす、革新的パワーデバイス材料として注目を集めています。また、単結晶大口径Ga2O3バルク・基板を融液成長法で製造可能なことから、本格的な産業化に漕ぎ着けた際、比較的安価な製品の供給が可能となる点も大きな魅力です。加えて、そのワイドバンドギャップに起因する優れた物性から、高温、放射線下といった、これまで半導体デバイス利用が想定されていなかった過酷な環境における、新たな実用分野の開拓も期待されます。

開発中のGa2O3トランジスタ、ダイオードは、パワースイッチングデバイス、高周波デバイス、極限環境デバイスと、多岐にわたる実用が期待されます。

私たちの研究室では、Ga2O3を材料とした、大幅な省エネ効果が期待される革新的高効率パワーデバイス、高温・放射線下に代表される極限環境下で安定動作する情報通信デバイスの開発を行っています。共同研究開発のご相談が可能です。(2025年6月19日更新)

低コスト・高効率・高信頼性の酸化ガリウムデバイス活用例。スイッチング(電力変換)デバイスでは家電(低圧)からインフラ(高圧)まで非常に幅広い用途。高周波電源では2.4GHzマイクロ波電源、電子レンジなど。高温動作デバイス・回路ではソーラー発電パワコン、電気自動車インバータ・制御回路など。耐環境デバイス(極限環境・耐放射線 など)では宇宙、地下資源探索、原発など
想定するGa2O3デバイスの応用領域
ドレイン電極の上にSnドープn+-Ga2O3基板、HVPE層その上にNイオン注入電流ブロック領域があり、Siイオン注入n-Ga2O3チャネル、その上にソース電極を挿した絶縁膜があり、ゲート電極とパッド電極が乗る
開発した縦型Ga2O3トランジスタの断面構造模式図

関連情報

担当部門

未来ICT研究所 小金井フロンティア研究センター グリーンICTデバイス研究室

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