未開拓周波数を切り拓く電子デバイス

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特徴・優位性

  • ミリ波・テラヘルツ波周波数帯(30GHz~3THz)で動作する高周波半導体デバイスの試作・評価技術を確立
  • 窒化ガリウム(GaN)や、インジウムリン(InP)やインジウムアンチモン(InSb)などの化合物半導体を用いた高電子移動度トランジスタ(HEMT)の試作実証済み

用途・応用分野

  • 5GやBeyond 5G(6G)で使われる高周波半導体デバイスの研究開発
試作済

概要

未だ十分に利活用が進んでいない未開拓の周波数(特に、ミリ波・テラヘルツ波周波数帯:30GHz~3THz)を切り拓くデバイス技術や周波数の有効利用技術の確立を目的に、様々な半導体材料を用いた高周波電子デバイスの研究開発を行っています。5GやBeyond 5Gでの活用が期待されます。

高出力・高耐圧なパワーエレクトロニクス材料や半導体デバイスとしての応用が期待されている窒化ガリウム(GaN)や、インジウムリン(InP)やインジウムアンチモン(InSb)などの化合物半導体を用いた高電子移動度トランジスタ(HEMT)を試作し、動作速度や増幅・発振限界となる周波数(遮断周波数fT、最大発振周波数fmax)や出力特性などの高周波特性を測定評価しました。今後は更なる高周波特性の向上と、必要となる高周波計測技術の開発を目指しています。

高周波特性に優れた電子デバイスの試作には、電子線(EB)リソグラフィ装置によりゲート電極などをナノメートル・サイズに微細化する必要があり、NICTにあるオープンラボのクリーンルーム施設(先端ICTデバイスラボ)において試作・評価技術を確立しました。特に、ベクトルネットワークアナライザによる周波数1100GHz(1.1THz)までのSパラメータ測定、シグナルアナライザによる500GHzまでのスペクトル解析やアンテナ放射パターン評価が可能です。(2025年6月19日更新)

窒化ガリウム自立基板の上に、厚さ1600ナノメートルの窒化ガリウム結晶層があり、その上に左から順に、ソース電極、T型ゲート電極、ドレイン電極が並ぶ。ゲート電極の拡大写真にて、電極下部のゲート長が50ナノメートル以下であることが確認できる
窒化ガリウム(GaN)HEMTの断面写真
窒化ガリウム高電子移動度トランジスタと、インジウムガリウムヒ素高電子移動度トランジスタの、出力特性グラフ
GaN-HEMTとInGaAs-HEMTの
出力特性(70~90 GHz)

関連情報

担当部門

未来ICT研究所 小金井フロンティア研究センター 超高周波ICT研究室
テラヘルツエレクトロニクスプロジェクト/テラヘルツフォトニクスプロジェクト

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