
CyReal(サイリアル): サイバーとリアル要素を接続可能なテストベッド
CyReal(サイリアル):
サイバーとリアル要素を接続可能なテストベッド

特徴・優位性
- サイバー(Cyber)とリアル(Real)の要素を柔軟に連携可能な実証環境
- アイデアから実装まで同じプラットフォームで開発
- ICT以外の事象を検証環境に取り込み、現在の技術環境に必須な物理現象とICTの相互関係の検証が可能
用途・応用分野
- 災害対策ICTソフトウェアの動作検証に。物理的な災害状況のシミュレーションの結果をエミュレータに入力して検証
- 再現が難しい状況のソフトウェア動作検証に。実環境では再現が難しい状況を、エミュレータ・シミュレータを活用して再現させ、問題の解決を補助
- よりリアルで高精度な防災訓練に。災害時の状況をシミュレータで仮想的に再現し、避難方法などを五感で体験
概要
NICTでは、アプリケーションソフトウェアやハードウェア実装を大規模に動作させることにより、現実的な環境での挙動を検証可能な「大規模計算機環境(StarBED)」の構築をすすめています。これまでに、IoT技術を検証するため、物理環境や人の挙動を模倣するシミュレータと実際に動作しているICT(情報通信技術)実装との連携を可能とする基盤の研究開発を実施しました。また、実環境では検証のコストが大きい電波環境を仮想環境上で検証するため、電波伝搬パラメータをシミュレーションにより取得し、その結果を有線環境に適用する無線伝搬エミュレータの研究開発を実施しています。
これらを発展させ、シミュレータと実際のアプリケーションやデバイス、そして実際の人の操作状況などを有機的に連携させて、IoTやCPSに関する技術検証を実施する環境をCyReal実証環境として2023年4月より運用を開始しました。CyReal実証環境では下図に示すようにシミュレータやエミュレータ、実システムを相互に接続可能な基盤を提供し、ICT以外の事象を検証環境に取り込み、現在の技術環境に必須な物理現象とICTの相互関係の検証を可能とします。
なお、StarBEDの利用においてはCyReal実証環境として物理環境のシミュレータ等との連結は必須ではありません。様々な用途にご活用いただけます。
一例として、街中を歩く人をシミュレータで模倣し、IP電話の通信のタイミングで、ダミートラフィックをエミュレータ内に構築したIP電話の通信基盤との関係の検証を行いました。(2025年6月19日更新)




CyReal(サイリアル): サイバーとリアル要素を接続可能なテストベッド
アプリやデバイス、人の挙動も再現・連携し、より現実に近い検証環境を実現
関連情報
- 公式サイト:総合テストベッド研究開発推進センター
- 大規模計算機環境環境(StarBED):StarBED5プロジェクト
- 公式サイト:総合テストベッド研究開発推進センター(https://testbed.nict.go.jp/)
- 大規模計算機環境環境(StarBED):https://starbed.nict.go.jp/index.html
担当部門
総合テストベッド研究開発推進センター(https://testbed.nict.go.jp/)