メタマテリアル電波散乱シート
貼るだけ・電源いらずで、5Gミリ波無線通信における電波が届かない領域の通信品質を改善
紹介記事
日刊工業新聞 2021.09.07.
5Gの通信品質を改善する「電波散乱壁」とは?
日刊工業新聞 2021.09.07.
5Gの通信品質を改善する「電波散乱壁」とは?(https://newswitch.jp/p/29086)
特許
6490439号 7418883号
研究者より
電波散乱シートは既存のリフレクトアレー等と異なり、複数又は移動する受信対象に電波を到達させ通信品質の改善が 期待できます。 5G関連の無線通信品質の改善についてある程度の知見を備え、試作・測定・製造など商品化に前向きに取りくんでいただける企業等のパートナーを探しています。
概要
5G無線通信の無線通信品質の改善を目指して、電波の反射・散乱を制御できるメタマテリアル電波散乱シートの設計、室内電波伝搬測定に関して研究を行っています。
メタマテリアル電波散乱シートは、室内の天井や壁の一部に貼り付けて使用することを想定しており、通常の金属平板に比べて電波を広角に散乱する特性を実現しているため、室内・工場等で遮蔽物や什器の配置によって生じる電波の届かない領域に電波を到達させることができます(図1)。メタマテリアル電波散乱シートは、表面の反射位相が0°と180°の領域を組み合わせて構成されています(図2)。
他の特定方向にのみ反射させる技術と異なり,電波散乱シートは複数の方向からの電波を広角に散乱できるため、微調整なしで様々な伝搬環境に対応できます。もちろん、電源不要です。
提供内容・活用
5G無線通信品質に関して問題の解決方の提案、想定する使用状況に応じた電波散乱シートの設計手法や室内電波伝搬環境の測定実験方法に関する技術相談に応じます。
本技術により、5G無線通信の無線通信品質を改善することができるため、通信対象者が複数いるオフィス・ホテルや病院等の個室が多数ある環境、自動搬送車を活用している工場など多様なシーンで活用することができます。
メタマテリアル電波散乱シート
貼るだけ・電源いらずで、5Gミリ波無線通信における電波が届かない領域の通信品質を改善
関連情報
文献:Murakami et.al, "Optimization and Performance of Metamaterial- Based Electromagnetic Scattering Sheet for Coverage Improvement in 28 GHz Band ", IEEE Access (Volume: 12), pp. 17090 - 17101, (Jan 2024)