無人航空機(ドローン)関連の通信技術

電波が直接届かない場所に中継する「コマンドホッパー」& お互いの位置を共有する「ドローンマッパー®」

プレスリリース

2022.04.11.
世界初、ドローン同士の直接通信で自動追従群飛行と自律接近回避に成功

特願

2018-128639

実証実験中

研究者より

数多くのドローン搭載実績があり、搭載時のノウハウの蓄積や改良を重ねています。最近では実アプリケーションに近い実証実験も行っています。今後のドローンの応用先での実用例や課題の発見のためにも、具体的な運用にNICTの通信技術を使っていただける連携先を募集しています。

ネットワーク研究所 ワイヤレスネットワーク研究センター ワイヤレスシステム研究室

概要

人の立入りが困難な災害現場や空中撮影、貨物の宅配など、これから益々、ドローンが活躍する場面が増えることが予想されます。 今後ドローンが増えると、衝突などの事故も増えることが懸念されます。ドローンを安全に運航するには、それらを確実に制御するための無線技術がとても重要になります。 NICTが開発した「コマンドホッパー」は、飛行中のドローンが、山や建物に隠れて制御側から電波が直接届かなくなるような場合でも、それらの間に中継器を搭載した他のドローンを飛ばすことで、電波をバケツリレーのようにつなぎ、低遅延で制御することができる技術です。環境にもよりますが、1ホップ当たり最大10km程度までつなぐことができます。 また、NICTは、飛行中の複数のドローンが、電波を用いて直接お互いの位置や高度などを把握することができる「ドローンマッパー」というシステムも開発しています。


図1

提供内容・活用

最大3ホップまでの中継により、見通し外へのコマンド送信やテレメトリ受信が可能な「コマンドホッパー」を実際にドローンに搭載してご利用いただけます。これまでも山岳地帯や港湾など様々な場所で使用した実績がございます。また、直接通信でお互いの位置を把握可能な「ドローンマッパー」を使用して、編隊飛行制御や衝突回避などにご利用いただけます。地上でのモニタリングやログを使った解析も可能です。

図1

関連情報

バーチャル展示室:https://www2.nict.go.jp/wireless/i_drone.html
特許:特願2018-128639 「情報共有端末、自律型の移動体、情報共有システム及び情報共有方法」
三浦 龍、松田 隆志、単 麟、小野 文枝、松村 武、
「目視外飛行するドローンをつなぐ無線技術 ~マルチホップから高高度プラットフォームまで~」、IEICE Fundamentals Review、
2022年15巻3号

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