交通渋滞状況を遠隔モニタリングできる映像IoT技術

モバイル通信による高品質映像伝送と先進的画像処理による都市空間見守りWebアプリ

実証実験済

研究者より

本システムは特殊な機器を必要とせず、市販IPカメラとRaspberry Piの組み合わせで実現できるコストパフォーマンスに優れたものです。映像伝送はモバイル通信網(LTE/4)によるため、山間部等を含む様々な場所に設置可能です。道路状況モニタリングを求める地方自治体や民間企業などとの連携を希望します。

ネットワーク研究所 レジリエントICT研究センター
サステナブルICTシステム研究室

概要

レジリエント自然環境計測プロジェクトの一環として屋外設置カメラ(鳥の目カメラ・虫の目カメラ)映像からの都市空間情報処理技術開発を進めており、宮城県女川町に設置した国道398号線カメラによる自立型交通情報モニタリングシステムの開発に成功しました。道路を通行する車両を捉えたカメラ映像について機械学習を用いた画像解析を行い、渋滞状況を抽出することができます。通行中の車が樹木や対向車、ガードレールなどに遮られて見失った場合でも、独自開発のトラッキング検出を行うことで再検出できます。また、昼間と夜間でアルゴリズムをスイッチすることで24時間モニタリングが可能です。システムは長期にわたり実験的に運用を行っており、リアルタイム検出結果はWebアプリケーションで公開され、スマートフォンやPCで確認することができます。

図1

提供内容・活用

実際にお使いいただけるシステムを提供可能です。このシステムはモバイル通信に特化した映像伝送プロトコル(HpVT)をベースとし、フルHDや4K、360度画像などの高解像度画像を高品質・低遅延でクラウドへ伝送(データ量がほしい)、遠隔地からのPTZ(パン・チルト・ズーム)制御、風などに起因するブレ補正を実現しています。今後は、国内の様々な道路において性能を検証し、自然災害対策や都市運用に活用したいと考えています。

関連情報

Web:女川町モニタリング

文献:Y. Murakami et al., "An Image Stabilization Technique for Long-durational Outdoor Footages Obtained by Visual IoT Systems," WPMC 2021. K. T. Murata et al., "Design and Development of Real-Time Video Transmission System Using Visual IoT Device," MIWAI 2018.

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