多数同時通信可能なパルス変調に基づいた大規模無線通信(APCMA)

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特徴・優位性

  • 数万台規模のデバイスが数kbps程度のデータレートで小さなデータパケットを高頻度に送信するネットワーク向けに設計された非同期パルス符号多重通信方式(APCMA)
  • 効率的なアルゴリズムにより、低干渉、低エラー率、低消費電力、低運用コストのLPWAネットワークを構築可能

用途・応用分野

  • 遠隔地の橋梁やトンネルなどのインフラ状態の常時監視
  • 工場・プラントや物流拠点等での安全管理や運用最適化
  • 農地や山林等での、環境条件のデータ収集や機器制御
実証実験済

概要

世界中に数百億台のIoTデバイスが普及するIoT(Internet of Things)社会の本格的な到来に向け、低消費電力、広域サービス、低コストを可能にするLPWA(Low Power Wide Area)ネットワークが期待されています。

その実現、実用化を目指して、私たちは東京理科大学及び大阪大学と共同で、疎ら(スパース)なパルス信号の間隔によって情報を表現する脳の神経細胞の動作原理に基づく、非同期パルス符号多重通信方式(APCMA:Asynchronous Pulse Code Multiple Access)のシステムを開発しました。

私たちが開発した技術は、高い拡張性(デバイス数万台超)があり、長距離送信が可能な低価格・低消費電力ネットワークを提供します。ARIB ST-T108標準規格ではデューティ比が0.1%以下であることとされており、メッセージを数秒ごとに送信する場合、従来の技術ではこれを達成することは非常に困難です。本技術は効率的なアルゴリズムにより低デューティ比を実現し、エラー率と干渉を低く抑えることで、多くのIoTデバイスによる同時送信を可能にします。

既に、315MHz帯で動作するデバイス100台及び920MHz帯でチャープスペクトル拡散(Chirp Spread Spectrum)を用いるデバイス1500台のプロトタイプを開発し、社会実装に向けて活動しています。(2025年6月19日更新)

手のひらサイズの端末をラックに500台並べて撮影したもの
実験に用いた500台のデバイス

関連情報

担当部門

未来ICT研究所 脳情報通信融合研究センター(CiNet) 脳情報工学研究室

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