
「アシストセル」で自営網にシームレスに接続
移動中でもストレスのないハンドオーバーを実現する、事前仮想接続技術

プレスリリース
2020.04.16.
公衆網から自営網へスムーズに無線ネットワークを切替える技術の実証実験に成功
2020.04.16.
公衆網から自営網へスムーズに無線ネットワークを切替える技術の実証実験に成功
https://www.nict.go.jp/press/2020/04/16-1.html
特許
7235290号

研究者より
本技術をより安価に実現できる装置を、一緒に開発していきましょう! 以下のようなものを考えていますが、他のアイデアも歓迎します。
• 微弱電波で端末と接続する携帯可能な簡易基地局
• 有線I/Fで疑似無線接続を可能とする無線装置
概要
プライベートLTEやプライベート5Gの名で知られる、公衆網向けのセルラ技術を自営網に適用する試みは、日本ではローカル5Gとして制度化され、利活用が進んできています。しかし、セルラ技術の特性上、初めて接続する自営スポットセルに対しては、接続に時間がかかってしまいます。この接続遅延により、移動しながら近づくユーザが、セルラ技術を適用した自営スポットセルを効率よく利用できないケースが発生します。
私たちの事前仮想接続技術は、この問題を解決するものです。
移動するユーザーの携帯するアシストセルが、公衆網等を介し先回りして自営網にアクセスし、ハンドオーバーの準備を整えます。ユーザーが自営スポットセルの圏内に入るとともに、遅延なく接続。ストレスのないハンドオーバーで、自営網を効率よく利用できます。




「アシストセル」で自営網にシームレスに接続
移動中でもストレスのないハンドオーバーを実現する、事前仮想接続技術
提供内容・活用
アシストセルは既製のセルラ基地局でも実現可能ですが、導入コストも運用コストも高くつきます。公共交通機関だけでなく一般に広くご利用いただくために、基地局の省機能化や端末への疑似無線接続機能追加など、具体的なサービスを想定しつつ、デバイスの低コスト化を考える必要があります。
私たちの研究室では、ローカル5Gのテストベッドやシールドルームなどの設備を整備しています。実証実験に利用可能です。
関連情報
紹介記事:ローカル5Gの高度化を図る技術とは? カギを握る“キャリア網”との連携
紹介記事:ローカル5Gの高度化を図る技術とは? カギを握る“キャリア網”との連携(https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2006/25/news028.html)
JST新技術説明会サイト:5G/LTE技術を活用した安価なスポットサービス提供
JST新技術説明会サイト:5G/LTE技術を活用した安価なスポットサービス提供(https://shingi.jst.go.jp/pdf/2019/2019_nict_4.pdf)
文献:K.Ibuka, et al, “A Virtual Pre-Connection Scheme Enabling Fast Connection to Local Spot Cell in Private Cellular Network,” IEICE, Vol.E104-B, No.9, pp.1129-1137, 2021
特許:特願2019-004524「スモールセルネットワークへの無線接続システム及び方法」