高出力かつ狭線幅動作の波長2µm帯のレーザー技術

センシングや光通信など、幅広い用途に

プレスリリース

2023.04.25.
水蒸気の流れを捉える差分吸収ライダーの開発に成功

特開

2022-127514

特願

2023-022663

実証実験済

研究者より

技術の実用化や、応用システムを開発できるパートナーを募集しています。 Lidarへの応用以外にも、加工や医療、ガスセンシング、光通信など、幅広い用途に使用することが可能です。また、他の波長のレーザーの開発等についての共同研究や技術相談も承ります。ご関心をお持ちの方は、お気 軽にお問い合わせください。
lidar@ml.nict.go.jp

電磁波研究所 電磁波伝搬研究センター リモートセンシング研究室

概要

私たちは、波長2µm帯の持つ優れた特性、たとえば目に対する高い安全性、水蒸気や二酸化炭素に対する吸収特性などを利用して、大気の様々な情報、すなわち風、水蒸気、大気微量成分、大気中の気体成分などの空間分布を、高精度で計測するLidar装置の研究開発を進めています。

今回、開発に成功した波長2µm帯のレーザーは、コンパクトかつ低価格な単一周波数動作のレーザーダイオード励起CW固体レーザーです(図1)。100mW以上の高出力と10kHz以下の狭線幅動作を実現しました。高速かつ広帯域にモードホップフリーの周波数チューニングが可能で(図2)、 Lidar装置の周波数基準となるシードレーザーとして用いられます。

このレーザー以外にも、レーザーに関する周辺技術(高出力化、波長制御技術など)の研究開発や、他の波長のレーザーの研究開発も進めています。

図1 開発した波長2µm帯の単一周波数レーザー。直方体の最長辺は約65mm
図2 レーザーの波長スペクトル、レーザー内部のエタロン素子を調整することで、発振波長を短波長側(紫色)から長波長側(赤色)に変化させることが可能

提供内容・活用

波長2µm帯の単一周波数レーザーを含むNICT独自のレーザー技術をはじめ、レーザーに関する周辺技術について、ノウハウが提供可能です。まずはご相談ください。

関連情報

NICT NEWS:2022vol.2「リモートセンシング技術特集」

紹介動画:リモートセンシング研究室紹介「光計測PJ編」

リモートセンシング研究室紹介「光計測PJ編」
【動画】リモートセンシング研究室紹介「光計測PJ編」 QRコード
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