[STE現象用語集]
語彙を増やすために皆様からのインプットをお待ちしております。
索引: A,B,C,D,E,F,G,H,I,J,K,L,M,N,O,P,Q,R,S,T,U,V,W,X,Y,Z
ACE:Advanced Composition Explorer。1997年に打ち上げられた太陽風観測衛星。
Active Region:活動領域。
AE指数:オーロラ帯での地磁気活動度をあらわす指数。オーロラ帯を流れる電流の最大密度を表している。
Airglow:大気光参照
AKR(Aurora Kilometric Radiation):オーロラ活動に伴う電波放射。
Alfven wave (アルフベン波):磁場をもつプラズマ中を磁場方向に伝わる横波
Alfven velocity (アルフベン速度):VA=B/(μoρ)**(-1/2)。ここで、Bは磁場の強さ、μoは真空の透磁率、ρは、密度を表す。
AMIE:Assimilative Mapping of Ionospheric Electrodynamics
Ap index:Ap指数、世界12ヶ所の地磁気観測所の観測をもとにした地磁気活動の指数。
AU (Astronomical Unit):天文単位参照
Aurora:オーロラ参照
Aurora breakup:オーロラ活動のメインフェーズ
Aurora Electrojet:オーロラ帯でオーロラに伴って東西方向に流れる強い電流。
Aurora oval:オーロラ・オーバル参照
Aurora zone:地磁気緯度が約67度を中心とした帯状の領域。この領域ではオーロラが頻繁に見られる。
AR(Active Region):活動領域
α粒子:二価のヘリウムイオン
暗条:Filament参照
暗部:Umbra
Bartels' rotation number:太陽活動や地磁気活動の回帰的な変化をあらわすために考えられた27日を1周期としたシリアルナンバー。
BCS:「陽光」衛星搭載のBragg Crystal Spectrometer
バウ・ショック (Bow shock):惑星の太陽側に形成される船首波状の不連続面
バタフライ・ダイアグラム (Butterfly diagram):蝶型図。太陽黒点が出現する緯度を太陽活動周期とともに図示したもの
微分回転 (Differential rotation):回転速度が緯度によって異なるもの。太陽では、低緯度ほど自転速度が速くなっている。
β値:プラズマの圧力と磁気圧の比
Carrington longitude:太陽の自転が27.2753日で一定であるとした太陽経度のあらわし方。
CCD:Charge Coupled Device
CDS:SOHO衛星に搭載されたCoronal Diagnostic Spectrometer
CIR (Corotating Interaction Region):先行する遅い太陽風とそれに追いつく速い太陽風の相互作用によって形成された領域。
Chromosphere:彩層参照
CME (Coronal Mass Ejection):コロナグラフによって観測されるコロナ中の擾乱現象。フィラメント消失に伴って起こることが多く。地磁気擾乱を起こす原因のひとつと考えられている
CMP (Central Meridian Passage):太陽面の現象が太陽の子午線を通過すること
CNA (Cosmic Noise Absorption):銀河電波が地球の電離層によって吸収を受ける現象
Conjugate points:共役点。等価な磁気緯度と磁気経度を持った南北半球の地点
コロナ (Corona):太陽大気の最上部で、百万度の高温で希薄な大気
コロナグラフ (Coronagraph):太陽コロナを観測するための装置
コロナホール (Coronal hole):高速の太陽風が吹き出されている太陽の領域。開いた磁場構造をしており、密度が低いため、X線や紫外線では、暗い領域として観測される
Cosmic Ray:宇宙線参照
D層 (D layer):地上から50〜90kmの下部電離層
Differential rotation:微分回転参照
デリンジャー現象:SID参照
電波バースト (Radio burst):太陽フレアなどに伴って観測される強い電波放射
電離層 (Ionosphere):太陽からの紫外線やX線放射によって地上50〜300kmの超高層地球大気が電離された領域
DSF (disappearing solar filament):フィラメント消失
DSN :Deep Space Network
Ecliptic plane:黄道面参照
EHF:Extremely High Frequency (30-300 GHz)
EIT (Extreme Ultra-Violet Imaging Telescope):SOHO衛星に搭載された極端紫外線望遠鏡
E層 (E layer):地上から110km付近の電離層
ELF:Extremely Low Frequency (30-3000 Hz)
Equatorial Electrojet:赤道上空の高度100-115 kmの電離層を流れる薄い電流層
EUV (Extreme Ultra-Violet):極端紫外線
F層 (F layer):地上から130〜1000kmの上部電離層
フィラメント (Filament):暗条。彩層の上部に見られる高密度の大規模構造。水素のHα線で長くて暗い線上の領域として観測される。
フォーブッシュ減少 (Forbush Decrease):地球で観測される銀河宇宙線が惑星間空間擾乱との相互作用により減少する現象
FoEs:Es層の臨界周波数
FoF2:F2層の臨界周波数
FOV:Field Of View
フレア (Flare):磁場の歪として蓄えられていたエネルギーが、磁場の再結合(リコネクション)により開放される現象
GBO (Ground Based Observatory):地上観測
GEO(Geostationary Earth Orbit):静止軌道
GIC(Geomagnetically Induced Current):地磁気じょう乱により、電力線やパイプラインに誘起される電流。
GOES(Geostationary Operational Environmental Satellite):米国の気象衛星。
GPS (Global Positioning System):複数の周回衛星からの電波を受信して測位を行うシステム
GLE (Ground Level Enhancement):地上のモニターで太陽起源の高エネルギー粒子が観測される現象。
GSFC:Goddard Space Flight Center
Heliosphere:太陽圏参照
HF (High-Frequency):3〜30MHzの電波。短波。
HFドップラー観測:電離層によって反射される短波(HF)帯の電波のドップラー効果による周波数の変化により電離層の状態を観測する
白色光 (White light):太陽光の可視光部分
半暗部 (Penumbra):黒点群で暗部の周辺に見られる比較的明るい領域
放射線帯 (Radiation belt):荷電粒子(電子やプロトンなど)がトラップされている地球を取り巻くリング状の領域
ヘルメット・ストリーマ (Helmet streamer):閉じた磁場を持つ明るいコロナの構造
HXR (Hard X-Ray):硬X線
HXT (Hard X-ray Telescope):「陽光」衛星搭載の硬X線望遠鏡
Ice Age:氷河期。寒冷で乾燥した気候が続く期間
IGRF (International Geomagnetic Reference Field):地球磁場の標準モデルの一つ。
Image:Imager for Magnetospheric to Aurora Global Exploration
IMF (Interplanetary Magnetic Field):惑星間空間磁場
Ionosphere:電離層参照
IPS (Interplanetary scintillation):惑星間空間シンチレーション参照
IRI (International Reference Ionosphere):標準電離層モデルの一つ。
IZMEM:Izmiran Electrodynamic Model
磁気圏 (Magantosphere):磁場を持った地球などの惑星周辺に形成される
磁場領域
磁気圏尾部 (Magnetotail):太陽風との相互作用により磁気圏が太陽とは反対側
に彗星の尾のように引き延ばされた領域
JST (Japan Standard Time):日本標準時
Kp指数:オーロラ帯よりやや赤道側に分布する12の地磁気観測所で観測された3時間毎の地磁気水平成分の乱れを指数化し平均を取ったもの
ケルビン・ヘルムホルツ不安定(KH不安定):速度シアによって不安定性が生じ、渦が発達する。地球磁気圏では、この不安定によって異常粘性が生じ、太陽風の運動量の一部が磁気圏内に輸送され、磁気圏内のプラズマ対流の要因となっている。
LEO(Low Earth Orbit):低高度地球集会軌道。
LF(Low Frequency):周波数が30-300 kHzの電波
LDE(Long Duration Event):継続時間の長いX線フレア。
マグネトシース (Magnetosheath):bow shockとmagnetopauseの間の領域。bow shockを通過するときに加熱及び減速された太陽風プラズマが存在する領域。
Magnetic flux rope:磁気ロープ。惑星間空間磁場(IMF)の方向が1〜2日程度かけて滑らかに回転する現象を説明するために考えられた太陽風中の構造。
マグネトポーズ (Magnetopause):太陽風と磁気圏の境界領域
Magnetic neutral line:磁気中性線
Magnetosphere:磁気圏参照
Magneto tail:磁気圏尾部参照
MIDI:SOHO衛星搭載のMichelson Doppler Imagner
MSM:The Rice University Magnetospheric Specification Model
NASA (National Aeronautics and Space Administration):米国航空宇宙局
NOAA (National Oceanographic and Atmosphere Administration):米国海洋大気局
Northern Lights:北半球高緯度帯で観測されるオーロラ
黄道面 (Ecliptic plane):地球が太陽の周りを公転している軌道面
オゾン (Ozone):酸素原子3個よりなる分子(O3)
オゾン層 (Ozone layer):地表から20〜60kmの領域に形成されるオゾン濃度が大きい領域で、太陽紫外線が地表に到達するのを防いでいる
オーロラ (Aurora):磁気圏尾部で加速された荷電粒子が地球大気と衝突して出す発光現象
オーロラ・オバール (Aurora oval):オーロラが頻繁に観測されるリング状の領域
PCA (Polar Cap Absorption):太陽からの高エネルギー粒子の影響で、極域の電離層での電波の吸収が大きくなる現象。
Penumbra:半暗部
Photosphere:光球、可視光線で見たときの太陽の表面、温度は6千度
PPI:Preliminary Positive Impulse
PRI:Preliminary Reverse Impulse
プラージ (Plage):黒点群などの太陽活動領域の上空に形成される彩層中の明るい高密度領域
プラズマ (Plasma):完全電離したガス
プロトン (陽子、Proton):水素イオン
プロミネンス (Prominence):紅炎。
Radiation belt:放射線帯参照
Radio burst:電波バースト参照
recurrence:回帰性
ROI:Region Of Interest
SAA (South Atlantic Anomaly):ブラジル上空付近で地磁気が弱いため、放射線帯が地上250km付近の低いところに位置している領域。
sector boundary:セクター境界。惑星間空間磁場(IMF)の極性が変化するところ。
SEP:Solar Energetic Particle
SFE:Solar Flare Effect
SG :緩始型地磁気嵐
SI:Sudden Impulse
SID (Sudden Ionospheric Disturbance):地球の昼側で太陽フレアによるX線のためにD層領域が電離され、吸収のため短波通信に障害を起こす現象で、数分から数時間程度の継続時間をもっている。「デリンジャー現象」とも呼ばれている。
SEU (Single Event Upset):高エネルギー荷電粒子が衛星搭載の集積回路中を通過すると、その電離作用によって発生した電荷により集積回路内に偽の電気的パルスが発生し、誤動をすることがある。これを「シングルイベントアップセット」と呼ぶ。
彩層 (Chromosphere):光球とコロナの間に位置する約1万度の薄い大気層
STEREO:Solar Terrestrial Relations Observatory
Sunspot:太陽黒点参照
サージ (Surges):太陽の磁気ループやプロミネンス物質が高速で放出される現象
ショック (Shock wave):衝撃波
水素イオン:プロトン
静止軌道 (Geosynchronous orbit):地球半径の6.6倍の位置で地球の自転周期と同じ周期をもつ人工衛星の軌道
成層圏 (Stratosphere):地上から15〜50kmの地球大気層。温度が高さとともに上昇する領域
SOHO衛星 (Solar and Heliospheric
Observatory):1995年の年末に欧州宇宙機構(ESA)と米国航空宇宙局(NASA)の共同で打ち上げられた
太陽観測衛星。太陽と地球の重力が釣り合ったL1ポイントから太陽観測を行っている。
Solar Cycle:太陽周期。太陽活動は11年の周期で増減を繰り返している。
Solar maximum:太陽活動極大期
Solar minimum:太陽活動極小期
スポラディックE (Sporadic E):局部的に発生する電子密度の濃い突発性の電離層。日本付近では夏季に多く発生し、VHF帯くらいまでの電波の異常伝搬により混信障害を引き起こすことがある。
Sq:地磁気の日変化
SSC (Sudden Storm Commencement):急始型地磁気嵐
SUMMER:SOHO衛星搭載の観測装置、Solar Ultraviolet Measurements of Emitted Radiation
SWF:Short Wave Fade (SID参照)
SXR (Soft X-Ray):軟X線
SXT (Soft X-ray Telescope):「陽光」衛星搭載の軟X線望遠鏡
大気光:地球の超高層大気中の原子や分子間の衝突や反応によって起こる発光現象
対流圏 (Troposphere):日常の気象現象の大部分が起きている地表から15km付近までの領域
太陽黒点 (Sunspot):磁場が強いために対流による熱の輸送が妨げられ周囲の光球より低温となっているため暗く見える領域
太陽圏 (Heliosphere):太陽風の勢力圏
太陽風 (Solar wind):太陽から吹き出されるプラズマの流れ
TRACE:NASAの太陽観測衛星、Transition Region and Coronal Explorer
Tsyganenko external-source field model:磁気圏の磁場を記述する標準的なモデル。
地磁気嵐 (Geomagnetic storm):CMEやコロナホールによる太陽風の擾乱が原因となる地球磁場の擾乱。地磁気嵐に伴って、オーロラが発生したり、無線通信が障害を受けたりする。
TEC (Total Electron Content):全電子数
TID (Traveling Ionospheric Disturbance):伝搬性の電離層擾乱
TIME-GCM:Thermosphere-Ionosphere-Mesosphere-Electrodynamic General Circulation Model
テンフレアー:波長10.7cmの太陽電波バーストとして観測されたフレア
天文単位 (Astronomical Unit):太陽−地球間の平均距離。1億5千万km
宇宙線 (Cosmic Ray):星間空間を飛び回っている高いエネルギーの粒子
UHF:Ultra High Frequency (300 MHz 〜 3 GHz)
Ulysses:欧州宇宙機構(ESA)によって打ち上げられた宇宙探査機で、太陽圏の広い緯度範囲における惑星間空間物質や太陽風の研究を目的としている。
Umbra:暗部
upper atmosphere:超高層大気
UT (Universal Time):世界標準時
UV (Ultra Violet):紫外線。波長が、0.01〜0.1ミクロンの電磁放射
UVCS:SOHO衛星に搭載されたUltraViolet Coronal Spectrometer
ヴァン・アレン帯 (Van Allen belt):放射線帯参照
VHF:Very High Frequency (30-300 MHz)
VLF:Very Low Frequency (3-30 kHz)
WBS:「陽光」衛星に搭載されたWide Band Spectrometer
White light:白色光参照
White-light flare:白色光フレア
惑星間空間磁場:Interplanetary Magnetic Field(IMF)
惑星間空間シンチレーション (Interplanetary scintillation, IPS):太陽風密度の変動のために太陽風中を通過してくる星からの電波が瞬いて観測される現象。
X線:波長が、0.00001〜0.01ミクロンの電磁波
XBP:X-ray Bright Point
陽光 (Yohkoh):日本の宇宙科学研究所によって1991年夏に打ち上げられた太陽観測衛星。軟X線望遠鏡(SXT)や硬X線望遠鏡(HXT)などの観測装置を搭載している。
Zurich sunspot classification:白色光観測に基づいた黒点群の分類