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研究業務内容・標準時

日本標準時グループの業務紹介

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国際原子時・協定世界時とうるう秒

■秒の定義
 1秒の長さの定義は、かつては地球の自転や公転に基づいた天文学からの定義が採用されていましたが、1967年に原子放射の周波数に基づく量子力学からの定義に改定されました。
 その定義は「セシウム133原子の基底状態の2つの超微細準位間の遷移に対応する放射の9 192 631 770周期の継続時間」となっています。

■国際原子時(TAI)
 原子時計によって刻まれる時系を原子時と呼びます。
 1958年1月1日0時において、世界時UT2と原点を一致させ、国際原子時(TAI)がスタートしました。
 国際原子時(TAI)は、世界中の原子時計の時刻を加重平均することによって決定されます。

■協定世界時(UTC)とうるう秒調整
 私たちの日常生活は太陽の動きと深くかかわっています。そのため、日常的に使われている時系は、地球の運行に基づく天文時系である世界時(UT)に準拠するように調整された原子時系です。
 これを協定世界時(UTC)と呼びます。
 地球の自転速度は、潮汐摩擦などの影響によって変化するため、世界時(UT)と協定世界時(UTC)との間には差が生じます。そこで、協定世界時(UTC)に1秒を挿入・削除して世界時UT1との差が0.9秒以上にならないように調整しています。
 この1秒は「うるう秒」と呼ばれます。
 うるう秒調整は1972年の特別調整以降導入されました。これまでに行われたうるう秒調整は、27回ありますが、すべて協定世界時(UTC)にうるう秒を挿入する調整であったため、協定世界時(UTC)は国際原子時(TAI)に対して37秒遅れています。

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