測地学と位置天文学のための国際VLBI事業(IVS)
International VLBI Service for Geodesy and Astrometry
規約(TERMS OF REFERENCE)
要約
(1999.2.3訳)
(1999.2.26訳改訂:統括-->調整)
目的 (Objectives)
国際VLBI事業(以下IVS)は超長基線電波干渉計(VLBI)のコンポーネント(構成要素)
を運用または支援する国際的な組織共同体である。 IVSの主要な目的は、測地学、地球
物理学、位置天文学、および関連した他の研究や運用活動を支援するためのVLBIプログ
ラムを促進することである。 これは高品質VLBIデータおよび観測結果(成果)を提供
するための綿密な調整によって遂行される。
IVSの第2の目的は測地学および位置天文学におけるVLBI技術の様々な研究開発活動を
促進することである。この目的は、IVSへ新しいコンポーネントを含むことも支援する。
VLBI参加者の継続教育および訓練は、ワークショップ、報告書、電子的なネットワーク
接続および他の手段によって支援される。
IVSの第3の目的は、VLBI成果を利用するユーザコミュニティーと対話し、VLBIをグ
ローバル地球観測システムへ統合することである。 IVSは、IAUおよびIUGGによって
天球基準座標系および地球基準座標系の維持と地球回転のモニターを課されている国際地
球回転事業(IERS)と緊密に連携する。
これらの目的を達成するために、IVSは、VLBI観測プログラムを調整したり、VLBI局
の標準性能を定めたり、VLBIデータ・フォーマットおよび処理結果の標準化を行ったり、
VLBIデータ解析ソフトウェアに対する勧告を行ったり、VLBI解析ドキュメンテーショ
ンのための標準を定めたり、適切な品質および時宜を得た適切なVLBI結果の公開方法の
確立を行う。 多くのVLBI施設や技術は天文学および位置天文学/測地学の両方に使わ
れるため、IVSは天文学のコミュニティーと緊密にその活動を調整する。
IVSはIVSの目的に一致する研究および観測プログラムの提案を受け付ける。
VLBI観測成果 (Data Products)
VLBI観測データは
- 基準天球座標系の構築と維持
- UT1および1日の長さ(LOD)のモニター
- 極運動(章動と歳差)のモニター
にとって重要な役割を果たす。
これらの結果は、正確な慣性基準座標系の使用を要求する高精度な管制およびポジショニ
ングといった、多くの科学的かつ実応用への基礎データである。IVSは、コンポーネント
間の協力によって、様々な種類の重要なVLBIデータを提供する。それらは、以下に示す
ように、用途や、時宣、詳細さ、瞬間分解能において異なっている様々なデータである。
- 一定時間毎の地球回転パラメータ(全成分)
- 地球基準座標系
- 適切なフォーマットのVLBIデータ
- 適切なフォーマットのVLBI成果
- 参照点へのローカルな座標系の結合
- 高精度局時刻データ
- 表面の気象学、対流圏かつ電離圏測定
VLBI観測結果はすべてIVSデータ・センターにアーカイブにされ、それらは公に利用可
能である。
研究活動 (Research)
VLBI観測結果は以下に示すような、測地、地球物理学および位置天文学に関連する多く
の研究分野で使用される。
- UT1および極運動励起(数時間から十年におよぶ周期)
- 固体地球内部の研究(マントル・レオロジー、非弾性、秤動、コアモード、歳差/章
動)
- 天球基準座標系を構成する電波星の特性と座標系の改良
- 潮汐変化(固体地球、海洋、大気)
- 地球基準座標系の改良、特に垂直成分
- 気候研究
これらの研究活動を支援するために、VLBI技術の改善および拡張を目的とした以下に述
べる努力が進行中である。
- データ収集と相関処理における改良
- データ解析手法の高精細化
- 宇宙探査体トラッキング(地球周回軌道および惑星間空間軌道)
- VLBI観測結果と他の技術との結合
コンポーネント (Components)
IVSはVLBI観測データの相関処理を行い、それらを解析して測地学、位置天文学的結果
を出し、それらのデータをアーカイブするととともに結果を一般に公開する。 IVSは、
次のセクションに記述されたコンポーネントによってその目的を達成する。 IVSは、い
つでもコンポーネントに対する提案を受け付け、提案は評議委員会(Directing Board)
で
審議(レビュー)される。 IVSコンポーネントは以下の通りである。
- ネットワーク観測局(Network Stations)
- オペレーションセンター(Operation Centers)
- 相関処理局(Correlators)
- 解析センター(Analysis Centers)
- データセンター(Data Centers)
- 技術開発センター(Technology Development Centers)
- 調整センター(Coordinating Center)
- 評議委員会(Directing Board)
- 会員(Associate Member)
- 準会員(Corresponding Member)
調整(Coordination)
技術開発、ネットワークのデータ品質、および観測成果のための特別な活動は、3人の
コーディネーターによって実行される。
- 技術コーディネーター (Technology Coordinator)
- ネットワークコーディネーター (Network Coordinator)
- 解析コーディネーター (Analysis Coordinator)
コンポーネント (COMPONENTS)
IVSはVLBIデータの相関処理を行い、測地学、位置天文学的結果を出し、これらのデー
タのアーカイブおよび公開を行う。IVSは以下に述べるコンポーネントを通して目的を達
成する。
ネットワーク観測局 (Network Stations)
IVSの観測ネットワークは高性能VLBI局で構成される。
- ネットワーク観測局は測地または複合目的(天文学または衛星追跡)に供することが
可
能である。
- ネットワーク観測局は、評議委員会(Directing Board)によって定められたデータ品
質
および運用上の信頼度に関する性能基準を満たす。
- VLBI観測(セッション)は、全地球的もしくは地域的に分配されたネットワーク観
測
局のグループによって行われる。
オペレーションセンター (Operation Centers)
IVSオペレーションセンターは、1つ以上のネットワークの定常観測の調整を行う。 オ
ペレーションセンター活動に以下のものが含まれる。
- ネットワーク観測プログラムの立案、
- ネットワーク観測局の運用計画の立案と手続きの確立、
- ネットワーク観測局が性能を改善するにあたっての支援、
- IVS相関局での処理時間の確保、
- IVSネットワーク観測局向け観測スケジュールの作成、
- 各局に分配するための観測スケジュールをIVSデータセンターに送る(post)とともに、
アーカイブするために調整センターにも送る
IVSオペレーションセンターは、観測の時期(timeliness)とスケジュールファイル・フォ
ー
マットに関して調整センターからのガイドラインに従う。 オペレーションセンターは調整
センターと協力して以下のことを決める。
- 毎年のマスター観測計画、
- アンテナの使用、
- テープの使用可能性および出荷、
- 他のコミュニティー資源の使用。
相関局 (Correlators)
IVS相関局はVLBI観測生データおよび観測局ログファイルを処理する。相関局の他の役
割は以下のとおりである。
- データに明らかな問題点がみられた場合、ネットワーク観測局にただちにそれを知ら
せ
る(フィードバックする)、
- 測地学/位置天文学コミュニティーのテープ・プールを共同で維持する、
- 相関処理したデータを解析センターで利用できるようにする、
- 異なる相関処理装置からの結果が同一であることを保証するため、定期的に処理技術、
モデルおよび結果を比較する。
解析センター (Analysis Centers)
IVSはVLBIデータを解析し、ユーザに高品質な観測結果を提供するが、これらのデータ
解析は、解析センター(Analysis Centers)と準解析センター(Associate Analysis Centers)
によって行われる。解析センターはIVSの中心となる観測結果を出すためのデータ解析を
行い、準解析センターはその他の専門的な成果を出すためのデータ解析を行う。準解析セ
ンターには全体(global)と特別(special)の2つのタイプがある。
解析センターは1つ以上のIVSデータセンターからVLBIデータを受け取り処理し、IVS
から指定された期限内に、IVSの中心となる観測結果を出すことを約束する。 IVSの中
心となる観測結果とは最低限次、地球回転パラメーター、局位置、および電波源位置であ
る。 解析センターは研究者および他のユーザへの提供のためにIVSデータセンターに最
終結果を置く。解析センターは高品質な観測結果を出すために、また適時なアーカイブお
よびデータの公開を行うために、IVSの勧告に従う。 解析センターがIVS勧告と異なる
処理をやる場合はその違いについても適切にドキュメント化を行う。 解析センターは、
観測局の性能に関する解析結果を適時、観測局にフィードバックする。
全体(global)準解析センターはVLBI観測データをすべて処理する。 いくつかの準解析
セ
ンターは相関データを直接処理し、最終のVLBIデータベースファイルおよびSINEXフ
ァイルを作る。 他の準解析センターはこれらのデータベースを使って解析を行うが、す
べてのデータベースを処理する。
特別(special)準解析センターは、選択されたデータベースを特定の1つ以上の興味のた
めに解析す
る。たとえば地域データ処理、地球基準座標系の維持、地球回転パラメータといったもの
である。
さらに、すべてのタイプのIVS解析センターは下記基準を満たす。
- 解析はIVS勧告に従うVLBIパッケージ・ソフトを使用して行われる。
- 解析センターはソフトウェア開発を実行し、それらをドキュメント化する。解析セン
タ
ーは定期的にセンター間の結果を比較する。
- 解析センターはIERS標準(IERS Conventions)を使用し、いかなる例外もドキュメン
ト化する。
データセンター (Data Centers)
IVSデータセンターはVLBI観測スケジュール、観測局ログファイルおよび観測結果を集
め保存する。データセンターはデータの分配およびメンテナンスをより効率的で確実なも
のにするために他のデータセンターのミラーリングセンターにもなる。
- データセンターはユーザにVLBI観測結果を公開(配布)する主要な手段である。
- データセンターは、IVSコンポーネントによって要求された情報およびデータがすべ
て
迅速に確実に利用可能であることを保証するために、調整センター(Coordinating
Center)および解析センターと緊密に連携して作業を行う。
データセンター(Data Centers)は下記機能を提供する。
- オペレーションセンターから観測スケジュール・ファイルを受け取りアーカイブする、
- ネットワーク観測局から観測ログファイルおよび付随的なデータファイルを受け取り
ア
ーカイブする、
- 解析センターから解析結果を受け取りアーカイブする、
- すべてのユーザにIVS観測結果へのアクセス手段を提供する
技術開発センター(Technology Development Centers)
IVS技術開発センター(IVS Technology Development Centers)は、新しいVLBI技術
の開発に貢献する。 それらはハードウェアおよび(または)ソフトウェア技術開発であり、
あるいはVLBI技術を改善するための新しいアプローチや、異なるデータ収集ターミナル
間の互換性を確保することかもしれない。 技術開発センター以下のことを行う:
- 新しいハードウェアの設計、
- 新しい装置の研究、
- オペレーション、処理あるいは解析のための新しいソフトウェアの開発、
- 新しい情報システムの創出、
- 新しい装置あるいはソフトウェアのプロトタイプを開発、テスト、およびドキュメン
ト
化、
- 任意の新しく認知された技術の配備、設置および訓練の支援、
- 新しいハードウェアあるいはソフトウェアの普及の後に、センターはそれらのメンテ
ナ
ンスおよび機能更新を提供し続けるかもしれない
調整センター (Coordinating Center)
IVS 調整センター(IVS Coordinating Center)はIVSの短期(1日スケール)から長
期にわたる活動計画について、IVS評議委員会によって定められた方針に従って立案調整
を行う。 特に、調整センターは、ネットワーク観測局、オペレーションセンター、相関
局、データセンター、解析センターおよび技術開発センターの活動をモニターし、それら
の活動の調整および支援を行う。 調整センターは、IVS活動のすべてを調整するために、
技術コーディネーター(Technology Coordinator)、ネットワークコーディネーター
(Network Coordinator)お
よび解析コーディネーター(Analysis Coordinator)と、緊密に連絡を取り合う。
調整センターの主要機能は次のとおりである。
- 評議委員会(Directing Board)によって承認された観測プログラムの調整、
- 観測セッションのマスタースケジュールを維持し、天文観測プログラムとのスケジュ
ー
ル調整、IVSネットワーク観測局のスケジュール調整を行う
- IVSの全コンポーネント間のコミュニケーションを促進する、
- コミュニティー資源の効果的な使用法を定める、
- IVSコンポーネントのための基準をつくる、
- VLBI技術の訓練を提供する、
- IVSの技術的な会合を含むワークショップおよび会合を開催する、
- IVSコンポーネントの活動に関する報告書を出版する、
- IVS情報システムを維持し、ドキュメント、標準、仕様書、マニュアル、報告書およ
び
出版物をすべてアーカイブする、
- IERS、IAG、IAUおよび他の組織に委員を出す、
- 評議委員会(Directing Board)の事務局をつとめる。
IVSとIERSの間の相互協定によって、調整センター(Coordinating Center)はIERSの
ためのVLBI 調整センター(VLBI Coordinating Center)として機能する。また、選ば
れた代表者は、評議委員会の承認を得て、IERS評議委員会の委員になる。そのような代
表者はIVS 評議委員会の投票なしで選ばれるメンバー(non-voting member)である。 逆
に、IERS 評議委員会(IERS Directing Board)は、IVS評議委員会(IVS Directing Board)
への代表者を指定する。この取り決めはIVSとIERS間の十分な協力を保証するためであ
る。
技術コーディネーター(Technology Coordinator)
IVS技術コーディネーター(IVS Technology Coordinator)は、IVS技術開発センター(IVS
Technology
Development Centers)への立候補者から評議委員会(Directing Board)によって選ばれ
る。 技術コーディネーター(Technology Coordinator)は、IVSの新しい技術開発の調
整およびVLBI
技術の進歩の促進に責任を負う。 技術コーディネーター(Technology Coordinator)は
下記を実行す
る。
- 現在のVLBI技術および進行中の技術開発について、すべて認識し、把握する
- 様々なIVSコンポーネントの中の新しい技術開発を調整する
- 測地学/位置天文学コミュニティーへの新しい技術の展開を支援する
- VLBIデータ収集システム間の互換性を保証するための努力を行う
技術コーディネーター(Technology Coordinator)は、測地グループと天文学グループと
での技術開発
の要求が似通っているため、天文学のコミュニティーと緊密に連携を保つ。
ネットワークコーディネーター (Network Coordinator)
IVSネットワークコーディネーター(IVS Network Coordinator)は、すべてのIVSコン
ポーネント
への立候補者から評議委員会によって選ばれる。 ネットワークコーディネーター(Network
Coordinator)は評議委員会におけるIVSネットワークの代表者であり、調整センターと緊
密に連携して仕事を行う。 ネットワークコーディネーターは、観測局運用の質および観
測データの
質を維持するために責任を負う。 ネットワークコーディネーター(Network Coordinator)
は下記を
行う。
- ネットワーク観測局運用における標準遵守のモニタ、
- ネットワーク観測局の観測データの品質管理への参加、
- データ品質およびデータ・フロー問題を追跡し、性能改善のための方策を示唆する。
ネットワークコーディネーターは、同じネットワーク観測局を使って観測を行う測地学お
よび天文学
のコミュニティーと緊密に連携を取って仕事を行う。 コーディネーターは、ネットワー
クの透明かつ
公平性を保証する際に主要な役割を担う。
解析コーディネーター (Analysis Coordinator)
IVS解析コーディネーター(Analysis Coordinator)は、IVS 解析センターへの立候補者
から評議委
員会によって選ばれる。 解析コーディネーターは、IVSにおけるVLBIデータ解析の統
括、および
新たなVLBI観測結果(成果)の創出および公開の促進に責任を負う。 解析コーディネ
ーターは以
下を行う。
- 異なるVLBI解析パッケージ・ソフトおよび異なる解析手法間の結果の比較、
- 解析ソフトウェアのドキュメント化の促進、
- 異なる宇宙測地技術間の結果の比較への参加、
- 高品質観測結果を保つためと、IVS標準およびIERS標準(IERS Conventions)準拠を
保つための結果のモニター
- すべての解析センターからの結果がアーカイブに保管され科学的なコミュニティーに
利
用可能であることを保証する、そして
- 色々な解析センターから出された解析結果から、IVS 評議委員会によって決定され
る、
IVSとしての公式な観測結果(成果)を出す。
解析コーディネーターは、同じ解析方法およびソフトウェアのうちのいくつかを使用して
いる測地学
および天文学のコミュニティーと、緊密に連携を保つ。 観測結果が適時広範囲のユーザ
に公開されるように、解析コーディネーターは、VLBI観測結果の公開方法の開発に関し
てリーダー
シップを取る。 コーディネーターは、より広い科学的なコミュニティーにVLBI観測成
果を使用す
ることを促進し、このためIVS 調整センターおよびIERSともやりとりを行う。
評議委員会 (Directing Board)
評議委員会(Directing Board)は方針を決定し、標準を採用し、IVSの科学的かつ運用上
の目的を承認する。 評議委員会は、IVSの効率と信頼度を維持するのに適切であり必要
であると考えられる構成への修正を含むIVSの活動の一般的な監視を役目とする。
委員会の特定の機能はIVSの観測プログラムのために科学的な目標を定めることである。
委員会は、外部研究プログラムのための手続きを確立し、受け取った観測提案を審査する。
委員会は、IVS観測成果の質を保証するための適切なアクション(action)を定め、IVSコ
ンポーネントは採用された標準を維持する。
評議委員会は、そのポジションに与えられた委員(ex officio)、評議委員会によって選ば
れた委員、およ
びIVSコンポーネントによって選ばれた委員から構成される。 委員は以下のと
おりである。
そのポジションで任命される委員(ex officio)
- IAG代表者
- IAU代表者
- IERS代表者
- 調整センター管理者
関連するIVSコンポーネントからの提案を審査し、評議委員会によって選ばれる委員
- 技術、ネットワークおよび解析コーディネーター(合計3委員)
調整センターからの推薦に基づき評議委員会によって選ばれる委員
IVS コンポーネントによって選ばれる委員
- 相関局および運用センター代表者(1)
- 解析およびデータセンター代表者(1)
- ネットワーク代表者(2)
- 技術開発センター代表者(1)
合計 14委員
最初の4人の委員はポジションに付随した委員(ex officio)と見なされ、制度上の制限
には従わない。 他の
10人は異なるIVSコンポーネントのメンバーでなければならない。 全会員からの
代表委員は、IVSの各々のコンポーネントから評議委員会に代表者を出すことを保証する
とともに、かつ多くの国々や機関からの代表者のバランスを可能な限り保つように意図さ
れたものである。 選ばれた委員は2年ずれてオーバーラップする4年の任期で、1回に
限り再選できる。
IVSコンポーネントによる評議員会委員会委員の選挙は、3人の評議委員会委員から構成
される選挙委員会(この委員の代表者は評議委員会議長によって任命される)によって執
行される。選挙委員会は、IVSコンポーネントの代表者への立候補を受け付ける。ネット
ワーク代表者は、評議委員会によって十分に機能していると認められたネットワークから
指名することが可能である。 各ポジションには、IVS会員(Associate Members)から最
大の得票を得た候補者が選ばれる。 得票数が同じ場合には、評議委員会が決定する。
評議委員会議長は評議委員の中から選ばれ4年の任期であり、1回の再選を認める。議長
は外部組織へのIVSの公式の代表者である。
評議委員会におけるほとんどの決定は、合意のもとか、多数決によってなされる。同数の
場合のみ議長が投票に参加する。 3分の2の定数に達しない場合、投票は後日電子メー
ル
によって行われる。規約の変更、議長の変更、評議委員会によって選ばれた委員を任期終
了前に変更するには、評議委員会委員の3分の2以上の賛成が必要である。
評議委員会は少なくとも年1回会議を行い、もし議長もしくは委員の3人以上からの要請
があれば、さらに会議を行う。評議委員会はIVS組織およびその権限、役割を定期的に見
直す。この見直しは4年ごとに行われるべきである。
評議委員会の事務局は調整センターに置く。
IVS会員(Associate Members)
IVSコンポーネントのうちのどれかに参加する組織(研究所)に属する個人は、IVS会員
資格がある。IVS会員は、公開の評議委員会会議に出席して意見を述べることができるが
投票権はない。IVS会員は、IVSコンポーネントを代表する評議委員会の新メンバー選出
に参加する。
IVS準会員(Correspondents)
IVS準会員(Correspondents)は調整センター(Coordinating Center)によって維持され
ているメーリングリスト上の個人である。 彼らはIVSに積極的には参加しないがIVS出
版物を受け取ることへの関心を示し、IVSによって開催されるワークショップや科学的な
会議に参加したいか、IVS活動に一般的な興味を持っている。 そのポジションがIVS準
会員となるものは以下の通りである。
- IAG書記長
- IAGセクションIIの議長--Advanced Space Technology
- IAGセクションVの議長--Geodynamics
- IAU分野(Division)Iの議長--Fundamental Astronomy
- IAU委員会19の議長--Rotation of the Earth
- IAU委員会8の議長--Positional Astronomy
- IAU委員会31の議長--Time
- IAU委員会40の議長--Radio Astronomy
- URSI委員会Jの議長--Radio Astronomy
オリジナル(英語版)バージョン日付:1998年10月20日
日本語版日付:1999年2月3日