1999年5月14日のVLBI標準インターフェース(VSI)打ち合わせの様子
日時:1999年5月14日(金)13:30−17:00
場所:鹿島宇宙通信センター TV会議室
参加者(敬称略):
通総研 − 近藤、栗原、小山、中島、市川、関戸、鈴山 (鹿島)
木内、瀬端 (小金井)
国立天文台 − 川口
宇宙研 − 小林
東大 − 木村
議事(敬称略):
以下の議題に沿って議事を進行した
1. 経過報告(近藤)
2. 川口案説明(川口)
3. 議論
4. 今後の予定
まず、近藤がVLBI標準インターフェース(以下VSI)の議論に関して現在までの経緯および、4月6日のCRL内部の打ち合わせの様子、
そのときに出された問題点
等の説明を行った。要点は以下の通り。
VSIに対する議論は、前回打ち合わせ以来全く進展していない。
Whitneyのアクションも4月7日に、VSI検討グループ発足のメールが送られて来た後は
音沙汰が無くなってしまった。
その後、質疑応答の後、川口案も含めた、VSIの議論に入った。
コメント、議論は以下の通り(大体議論の時系列順)
- Whitneyの提案したVSI検討グループにロシアの人がいないが、ロシアにも情報を流さなくては。
−−>VSIの検討が進んだ段階でロシアのTDCにも情報を流すことにし、議論の段階はあまり、人を増やさなくても良いのではないか。
- 7月19日のIVS評議会でVSIが制定されるのを目指そう。
- IEEE1394という高性能シリアルバスが現状800Mbpsまで達成できており、
これを核にしたVSIを考えてもいいのではないか。
−−>1ppsを供給しなくてはいけないシステムの互換性も考えると、時期尚早。
- VSIのターゲットを決めなくてはいけない。
- 媒体の違いを変換するメディア変換の容易さを強調する。
- そのためにはTime Codeを出す方が良い。Time CodeもVSIで規定する。
- DIB(Data Input Box)、DOB(Data Output Box)の考えがWhitneyと少し異なる。
- メディア変換時はDOBからDIBへの接続となる。
- 日本案としてデータクロックを規定しよう。
- コネクターあたりのMAXを1024Mbps(=64MHzクロック×16信号線)
とし、2048Mbpsは2コネクターとし、それ以上は光ファイバーも考える。
- 8Gbpsを1つのDIB,DOBで規定するのは難しいので、タンデム接続を行う。
- VSIとしては、コネクター、信号のピン配置、信号の電気的規定が必要。
日本案としてはD−SUB 50ピンを推奨するが、もう少し調査する。
- ケーブルは特注も考える。
- 1コネクター内に必要信号をすべて納めることを考える。
- VSIのimplementationの方法も記述する。
- VERA計画でVSIの採用を目指す。
この議論でTime Code, 1pps, Clockに関して、下図に示す案も出された。
また次回会議までの作業項目として
- 全体案のドラフトの作成(担当者:川口)
- コネクター、ピンアサインメント、ケーブルの調査できれば決定(担当者:中島)
- 制御系の統一化の提案としてEthernetの調査(担当者:関戸)
- 相関処理時のソフトの統一の提案のためのVEXファイルの使用に関して(担当者:小山)
- VSIの具体的implementation法の提案(担当者:小山)
- 全体のとりまとめおよび対外連絡(担当者:近藤)
の作業分担を確認した。また、
VSIのimplementationおよびコネクター、ピンアサインについては、ProposalのAppendix
として取り扱うことを決めた。
7月19日に予定されているIVS評議会でVSIがendorseされるためには、遅くとも
6月半ばには世界に向けての議論に載せる必要があると考え、上記作業項目は
早急に進める必要がある。そこで、次回打ち合わせを6月2日(火)に鹿島で
行うことに決め、それまでに下書きを完成させることとした。
作成者:近藤哲朗
参考資料
ホイットニーのVSI案
コネクター案(中島)
信号のタイミング検討(中島)
ホイットニーのVSI案に対する木内コメント
ホイットニーのVSI案に対する川口コメント(99/05/14)
1999年5月17日作成
1999年5月26日:川口案へのリンクおよび図を追加