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VLBI(超長基線電波干渉計)は、電波天文、地球回転、測地などの
研究にとって重要な技術ですが、宇宙機の軌道決定においてもその有用
性が認識されており、宇宙機の軌道決定への試みが日本でも行われてい
ます。VLBI技術による宇宙研究シンポジウムは、2003年2月に小研究会
として1回目が、2004年11月末にはシンポジウムとして2回目が開催され、
VLBI技術の応用に関係した様々な研究テーマについて紹介され議論され
ました。その後、小惑星探査機「はやぶさ」がイトカワに到着して探査
を行ったり、「はるか」の後継ミッションであるVSOP2についての詳細
な検討がなされたりするなど、軌道決定の高精度化について様々な解析
・検討がなされています。
また、情報通信研究機構では、2001年以降、毎年1回の頻度でIVS技
術開発センターシンポジウムを開催し、国際VLBI事業(IVS =
International VLBI Service for Geodesy and Astrometry)の技術開
発センターとして実施しているVLBI観測システムや解析システムの技術
開発に関して、関連する研究者の間での情報交換を行ってきました。
それぞれのシンポジウムで対象とする内容は互いに共通する領域が広
く、同時に開催することでより広く最新の研究開発成果を共有すること
ができると期待できるため、今回、上記の2つのシンポジウムを共同主
催で行うことにいたしました。2つのシンポジウムの共同開催により、
宇宙機のより高精度の軌道決定を目指して、宇宙研究と技術開発の両面
から大いに議論を交わしたいと思います。テーマとしましては、VLBI以
外に、GPSや加速度計を用いた軌道決定も含めています。奮ってご参加
ください。
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