第016回KARCコロキウムのご案内
第016回KARCコロキウムは終了しました。ご参加ありがとうございました。
開催日時 | 7月5日(金)午後2時~午後4時 |
開催場所 | 第2研究棟 3F TV会議室 |
講演 | 「光で創る集団の量子現象」 |
講演者 | 五神 真 東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 教授 量子相エレクトロニクス研究センター センター長(併任) 科学技術振興事業団創造科学推進事業「五神協同励起プロジェクト」 総括責任者 国立情報学研究所 客員教授(併任) |
講演概要 | レーザーはその誕生からほぼ40年になるが、レーザー技術は最近でも著しい進歩を続けている。半導体レーザーを用いた周波数制御技術、チタンサファイアレーザーによる超短パルス技術、高出力レーザー技術の進歩はめざましく、10年前には極限技術であったものがごく普通の技術として研究室で利用できるようになった。レーザー技術を駆使して光を巧みに制御し、その光と物質の相互作用を通じて、物質の状態を量子論的にコントロールする研究がさまざまな分野で進められている。 レーザーは非常にボース縮重度の高い光子群を発生する装置である。光と物質の相互作用を通じてエントロピーの小さな光子群という性質を物質系に転化できれば、物質系を量子縮退した状態にすることができる。この典型例はレーザー冷却法によって作られる極低温原子ガスであり、その究極が、ボースアインシュタイン凝縮である。我々は原子や固体中に励起子や光励起キャリアをレーザー光によって巧みに制御し、低温高密度の状態にする実験を進めている。ここでは、アルカリ土類原子の量子縮退領域へのレーザー冷却実験、半導体の素励起である励起子分子波のコヒーレント制御、励起子モット転移による電子正孔液滴状態の生成、強相関電子系の非線形光学応答などについて紹介する。 |
略歴 | 1957年生まれ 昭和 55年 東京大学理学部物理学科卒業 昭和 57年 東京大学大学院理学系研究科修士課程 修了 昭和 58年 東京大学大学院理学系研究科博士課程中退 東京大学理学部物理学教室・助手 昭和 60年 理学博士(東京大学) 昭和 63年 東京大学工学部物理工学科・講師 平成 2年 東京大学工学部物理工学科・助教授 平成 7年 東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻・助教授 (改組により) 平成 10年 東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻・教授 平成 13年 東京大学大学院工学系研究科附属量子相エレクトロニクス研究センター センター長 (併任) 平成 11年〜 学術情報センター(現 国立情報学研究所)・客員教授(併任) 平成 9年〜 科学技術振興事業団創造科学推進事業「五神協同励起プロジェクト」総括責任者 専門: 量子エレクトロニクス、光物性 |
使用言語 | 日本語 |
参加費 | 無料 |
担当者 | 芦田 昌明 レーザー新機能グループ |