第36回KARCコロキウム開催報告
腰原先生から,光励起によって結晶全体が相転移する新しい現象である光誘起相転移(Photo-Induced Phase Transition)に関して歴史的背景から最新の研究の成果まで幅広く説明して頂きました。PIPTは、光励起によって生成された局所的な励起がきっかけとなり、結晶全体の格子変位や電子構造、磁気構造の変化がドミノ倒し的に引き起こされたものと考えられています。光学特性も劇的に変化し、光メモリーへの応用への研究も行われています。基礎、応用の点からも注目されているテーマであり、所外からの聴講者も多く、補助席を準備する程の盛況ぶりでした。活発な質疑応答が行われ、最新の研究動向に触れる良い機会となりました。
参加人数:26名(内部10名,外部16名)