第042回KARCコロキウムのご案内
第042回KARCコロキウムは終了しました。ご参加ありがとうございました。
開催日時 | 10月27日(水) 14:00-16:00 |
開催場所 | KARC 第四研究棟 3F セミナー室 |
講演(1) | 「量子化された励起子系と輻射場との相互作用に関する研究」 |
講演者 | 東海林篤 (KARC レーザー新機能グループ 専攻研究員) |
講演概要 | 輻射補正とは光と物質が相互作用する場合にはよくある現象である。原子系において輻射補正の実部は電子のエネルギー準位をシフトさせる要因となりラムシフトと呼ばれていて、虚部はエネルギー準位に幅を持たせる要因となり自然幅と呼ばれている。物質内部の励起子やフォノンといった素励起の場合にも輻射補正はあり、励起子ポラリトンやフォノンポラリトンと呼ばれている。一方では最近の半導体微細加工技術の発達によって半導体量子井戸に電子やホールを閉じ込める研究や励起子を閉じ込める研究が盛んになっている。本研究では半導体薄膜中の閉じ込め励起子の量子化準位に対する輻射補正とはどのようなものかを調べる。まず閉じ込め励起子を観測できる二光子分光法を開発し、そして閉じ込め励起子のエネルギー準位を測定を行った。更に閉じこめ励起子の輻射補正の理論的な計算を行い実験で得られたスペクトルを再現した。その結果、膜厚によって閉じこめ励起子の量子化準位は輻射シフトし、量子化準位に入れ替わりも生じていることがわかった。 |
講演(2) | 「蛍光材料と表面プラズモン分光法」 |
講演者 | 栗原一嘉 専攻研究員(レーザー新機能グループ) |
講演概要 | 金や銀などの金属薄膜を用いる表面プラズモン分光法は、金属表面の屈折率変化に敏感なことから、化学やバイオのセンシングに広く使われている。最近の研究動向は、吸光や蛍光特性を示す材料へ表面プラズモン分光法を適用することにある。本講演では、(1)イオン選択性オプトード膜を使って吸光型表面プラズモン共鳴を実現したこと、(2)表面プラズモン結合発光顕微鏡を使ってコアシェル型CdSe/ZnS半導体微粒子の明滅現象を観測したこと、この2つの実験について発表する。 |
使用言語 | 日本語 |
参加費 | 無料 |
担当者 | レーザー新機能グループリーダー 渡辺 昌良 |