第83回KARCコロキウム開催報告


第83回KARCコロキウムの様子


講演者のこれまでの研究の中から大きく次の2つのトピックについて話された。第1の話題はVarelaの2次元原始細胞モデルの改良についてで、従来研究で用いられていた細胞膜の遷移規則に修正を施すことにより、物質勾配の環境中で、細胞の形の丸さを保ちつつ、物質濃度の高い方へと細胞が移動していく現象(走化性)がシミュレーション実験により示された。第2の話題はセルラーオートマトンについてで、if-then文で記述された数百の内部状態を持つ複雑な状態遷移規則をデザインすることにより、任意の形と大きさのループの複製を可能にしたモデルが示された。デザインされた5つの種が共存する2次元環境で現われるパターンのダイナミックスについてのデモが示され、それぞれについて活発な討議が行なわれた。


参加人数13名(内部13名、外部0名)