第102回 KARCコロキウムのご案内
第102回 KARCコロキウムは終了しました。ご参加ありがとうございました。
開催日時 | 2010年3月9日(火) 16:00〜17:00 |
開催場所 | 未来ICT研究センター 第2研究棟 3階 中会議室 |
講演 | 「植物特異的細胞内交通とミオシンモーター」 |
講演者 | 富永基樹 (独立行政法人理化学研究所・基幹研究所・中野生体膜研究室 研究員) |
講演概要 | 複雑な細胞内交通の制御には、モータータンパク質による方向性を持った輸送が不可欠である。微小管をメインレールとする動物に対し、植物ではアクチンフィラメントをメインレールとする独特の交通網が発達している。アクチン系モーターは植物特異的ミオシンVIIIとXIの2クラスしか存在しない。ただ、高等植物ではメンバーの多様化が進んでいる。モデル植物シロイヌナズナでは、ミオシンVIIIにおいて4メンバー、ミオシンXIでは13ものメンバーが存在する。メンバー個々の機能多様性が、植物の細胞内交通を制御している可能性が考えられる。 > 各メンバーの機能を同定するためには、全長の発現による局在や運動の詳細な解析が不可欠である。現在シロイヌナズナから、全ミオシンメンバー全長のクローニングに成功している。得られたミオシンcDNAに蛍光タンパク質を融合し、植物細胞での発現を行った。ライブイメージングの結果、メンバー特異的に形状やサイズの異なる細胞小器官に局在し、固有の運動を行っていることが明らとなった。ミオシンメンバー間での広範な機能分担を示す結果が得られたことで、細胞内交通における植物独自のユニークな制御システムの存在が示唆された。 |
使用言語 | 日本語 |
参加費 | 無料 |
担当者 | 情報通信研究機構 神戸研究所 未来ICT研究センター バイオICTグループ 主任研究員 榊原 斉 |