第111回KARCコロキウム開催報告
物質・材料研究機構 ナノ計測センター先端プローブ顕微鏡グループの主任研究員Dr.Anirban Bandyopadhyay、に最新の研究を紹介していただいた。有機分子層におけるセルオートマトンの情報処理能力を実現するためには、時間的と空間的なドメインとの融合が必要である。このような関係においては、ハードウェアの構造対称性は、重要な課題であり、システムのダイナミクスは、自然現象に応じて進行すれば、それが自発的に相転移を引き起こすことが分かった。この原則に基づいて動作するハードウェアの位相対称性は、表面におけるナチュラル・コンピューティングのパラダイムに密接にかかわる。これは、従来のチューリングパラダイムを超える計算の実現には、キーポイントである。特に将来のナノテクノロジーに基づいたコンピュータにおいては、現在のチューリングマシンの離散的な処理よりも、生物の優れたパターンベース処理の方が適切であるとの考えが示された。講演の後、その発表について活発な質疑応答が交わされた。
参加人数7名(内部6名、外部1名)