第146回 未来ICT神戸コロキウムのご案内

開催日時 令和7年9月11日(木) 13:30-14:30
開催場所 未来ICT研究所 第2研究棟 3F TV会議室2
講演 ナノマテリアルランダム構造を用いた物理リザバーAI演算素子の開発と知的システム応用
講演者 田中 啓文
九州工業大学 生命体工学研究科 人間知能システム工学専攻、教授
講演概要 近年、ディープラーニングの進展によりAIの実用化が急速に進んでいる。一方、シリコンCMOS技術の物理的限界により、AI技術発展の頭打ちが懸念される。AI自体の膨大な電気消費量も近々に社会問題化すると考えられる。これらの課題克服のため、ニューラルネットワークやニューロモルフィック情報処理を物理的に実装する新材料・新素子への期待が高まっている。ナノ材料の非線形性やランダムネットワーク構造を利用することで、化学ダイナミクスによりパルスやノイズを自発的に発生させる素子が実現可能であり、高効率AIハードウェアに応用できる。特に物理リザバー演算は積和演算を大幅に削減し、省エネ効果が期待される。我々はナノ材料を基盤とした物理リザバーによりCMOSを補完し、自律型AIロボットなど知的システムへの応用を目指す。本講演では、ナノ材料によるランダムネットワークのAI素子機能化、ロボット応用を含む最新成果を紹介する。
使用言語 日本語
参加費 無料
担当者 神戸フロンティア研究センター 田中 秀吉
神戸フロンティア研究センター バイオICT研究室 生物情報プロジェクト 小林 昇平