私たちの研究室では、動物の行動が起こる仕組みを、分子(遺 伝子)・細胞(脳)・個体のレ ベルで解明していくことを目指しています。
ショウジョウバエのニューロンの性を決定することを通じて性特異的な行動を生み出す雄特異的転写因子、Fruitlessの結合配列を明らかにしました。神経突起の伸長を阻むrobo1遺伝子のプロモーターにFruitlessが結合するとrobo1の転写が抑制され、雄に特有の突起が形成されます。Fruitless結合配列に変異を入れると雄でもその突起が出来なくなり、雄の求愛行動が異常になることが明らかになりました。伊藤弘樹らによる今回の発見により、Fruitlessの全標的遺伝子の同定に道が開かれました。
Curr. Biol. 26, 1532-1542. http://dx.doi.org/10.1016/j.cub.2016.04.067.
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