私たちの研究室では、動物の行動が起こる仕組みを、分子(遺 伝子)・細胞(脳)・個体のレ ベルで解明していくことを目指しています。
山元研究室の三輪祐輔(東北大学大学院生命科学研究科博士後期課程)は、キイロショウジョウバエの雌が36℃を超える高温の下では交尾をしなくなる理由を解き明かしました。実験の結果、触角で働いているGr28bという温度センサー細胞を壊せば、雌は36℃の酷暑の中でも平気で交尾をすることがわかりました。このセンサーが交尾の実行を妨げるスイッチとして機能していたことになります。雄は38℃になるまで交尾をやめないので、産卵という大事業が控えている雌は、雄より慎重に行動するように仕組まれているのかもしれません。
Antennae sense heat stress to inhibit mating and promote escaping in Drosophila females.
J. Neurogenet. 32, 353-363.
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