
生きた細胞を活用したケミカルバイオセンサー
バクテリアで化学物質情報を数値データ化し、溶液を評価するテクノロジー

プレスリリース
2022.03.15.
走化性を持つバクテリアを用いた新たな化学情報識別技術を開発
走化性を持つバクテリアを用いた新たな化学情報識別技術を開発
https://www.nict.go.jp/press/2022/03/15-1.html
特許
6631771号、7378788号

研究者より
液体評価を必要とする分野全般が応用先になり得ます。『アノテーション付けされた液体』の提供をしていただける方との協力を進めておりますが、現在計測スケジュールが立て込んでおり、計測等の実施を進めるのは少々先になりますことをご容赦ください。
生体物性グループ
概要
バクテリアは走化性と呼ばれる性質により、液体の特徴に応じて動きを変化させます。本技術では、この動きの変化を利用することで液体の評価・分類を実現します。
液体の評価・分類は、
(1)光学顕微鏡でバクテリアの動きを観察することで、液体データの数値化を実現(感覚器)
(2)数値化された液体データを、ラベル・アノテーション(種類、味、状態、効能)に紐づけしたデータベースを構築(記憶)
(3)試験試料(ブラインドサンプル)の数値データがマッチするサンプルを(2)で構築したデータベースから検索する(判定)
という一連の流れにより実施されます。“利き酒”を行うようなイメージです。
ケミカルバイオセンサーは、“何かが違う!?”を生き物で検出し、AI技術により “ラベル(アノテーション)”を判定する技術です。

提供内容・活用
【私たちが求めていること】
識別したい対象(目的)のサンプルを提供し、データベース構築に協力して頂けるパートナー企業を募集しています。
初期段階では、計測・データベース構築は、当方で進めます。
将来的には、計測システムの提供によるオンサイト計測活用なども進めたいと考えています。



生きた細胞を活用したケミカルバイオセンサー
バクテリアで化学物質情報を数値データ化し、溶液を評価するテクノロジー
関連情報
技術紹介サイト(https://www2.nict.go.jp/advanced_ict/bio/ChemBioSensor/index.html)
文献:Tanaka et al., Bayesian-based decipherment of in-depth information in bacterial chemical sensing beyond pleasant/unpleasant responses, Scientific Reports vol. 12, : 2965 (2022)