ミリ波 (30 GHz から 300 GHz の電波) を利用した大気リモートセンシング技術の研究開発を行っています。
高感度受信機により、大気の発するミリ波を検出し、 周波数ごとに細かく分けてその強さを測ることで、 大気中にある様々な分子の量を知ることができます。 たとえば、アンテナを空に向け、 142.2 GHz や 235.7 GHz の近くの 1 GHz の幅の周波数を1 MHz ごとに分けて、 空から届く電波の強さを正確に測れば、 その方向にあるオゾンの量を求めることができます。 当研究室ではこれまで、ミリ波によるオゾン層 (成層圏のオゾン濃度の高い層) の 観測装置などを開発してきました。
ミリ波やサブミリ波のリモートセンシングは、 成層圏 (高度 十数 km から 50 km の大気) の観測に比較的有用ですが、 より身近な環境に近い対流圏 (成層圏より下の大気) の気象の観測や、 大気汚染物質の観測を目指し、 将来の衛星観測も目指しながら、新しい観測装置の研究を行っています。