Proactive Desk II image

五感メディア研究室 [SEM]

プロジェクト | Proactive Desk II 複数物体の駆動が可能な机型力覚提示装置

いろんな力をみんなで感じる不思議な机


概要 | 資料 | 発表文献 | メンバー

概要

デジタルデスクとは、実世界とデジタルな世界との境界を曖昧にし、体を使って直接コンピュータを操作できるかのような体験を提供するための技術です。机の上にコンピュータの映像を投影(Display)し、カメラやセンサを使い机上の状態を認識、取得(Registration)し、ユーザは机上の物体や映像に触れることで入力をします(Control)。そして計算結果は、映像や音としてユーザに提供します。机の上で実物を交えながら作業ができるため、多人数での協調作業などに向いている技術といえます。

Proactive Deskでは上記のような入出力のループに力覚を加えることにより、五感を使ったより直観的なインタフェースの実現を目指しました。ユーザのポインタ操作を仮想的な壁で制限したり、誘導したりすることにより、力覚による情報提示の有効性を示しました。力覚提示の仕組みとしてリニア誘導モータの原理を用いることにより、従来の力覚提示装置と異なり、視界を遮るものが少なく、デジタルデスクに必要な平面方向の力を広範囲に発生させることができました。しかし実装の構造上、操作できるユーザが一人に限られるという問題があり、本来のデジタルデスクの特徴である協調作業での利用が制限されるものでした。

Proactive Desk IIではこの問題を解決するため、新しい方式のリニア誘導モータを提案し、その制御方法を確立することにより、複数の物体に対する同時・個別の力覚提示を実現しました。さらには複数の机上物体を追跡するシステムと組み合わせることにより複数人が同時に利用可能な新しい力覚付きデジタルデスク環境を構築しました。

資料

迷路状の壁を体感
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机上物体の位置制御
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発表文献

  1. Proactive Desk II: 複数物体を駆動可能なリニア誘導モータ方式力覚提示装置の開発
    吉田俊介,野間春生,保坂憲一
    日本バーチャルリアリティ学会第10回大会, pp.309-312, 2005.9.
  2. 複数物体を同時駆動可能な力覚提示装置Proactive Desk IIの開発(ベストペーパー賞受賞)
    吉田俊介,野間春生,保坂憲一
    インタラクション2006, 情報処理学会, IPSJ Symposium Series, pp.251-258, 2006.3.
  3. Proactive Desk II: Development of a New Multi-object Haptic Display Using a Linear Induction Motor
    Shunsuke YOSHIDA, Haruo NOMA, Kenichi HOSAKA
    IEEE VR 2006, 2006.3.

メンバー