周波数・時刻比較グループ
国立研究開発法人
情報通信研究機構 電磁波研究所 時空標準研究室
周波数・時刻比較グループ
グループ概要

科学技術を支える基盤となる「時間」の比較検証技術

 周波数・時刻比較グループでは、時間・周波数標準の3大要素である発生・比較・供給の内、「比較」についての研究開発を担当しています。 時刻比較法の更なる高精度化・簡易化を目指して、研究開発に取り組んでいます。


科学技術と「時間」の関係

 人類は常により高精度な暦や時計を求め続けてきました。 それは時間、あるいは時間と表裏の関係にある周波数が長さや質量とともに人間の活動にとって最も基本的な物理量であり、不可欠なものであったことに基づいています。 科学技術が高度に発達した現代においても、この事情は変わらないどころかますます強くなっています。 実際、時間・周波数はあらゆる物理量の中で最も高確度に計測が可能であり、その標準は長さや電圧等の重要な物理量の標準の基礎にもなっています。 これらのことから、時間・周波数の標準は、現代の科学技術を支える基盤の1つであると宣言することができます。


時間・周波数標準の3大要素「発生・比較・供給」

 時間・周波数標準は、発生・比較・供給の3大要素が有機的に機能して初めて意味を持つものです。 高精度な「発生」が存在しても、高精度な「比較」が存在しないとその妥当性を検証することは不可能です。 また、安定的で多種多様な「供給」が存在しないと、いつでも・どこからでもそれを利用することは不可能です。


時刻比較法の「高精度化・簡易化」を目指して

 遠隔地に置かれた標準器間の比較を、電波や光ファイバなどを用いて高精度に行うことが可能であることが、時間・周波数標準の大きな特徴としてあります。 比較方法に求められる精度も標準器の性能向上に伴って高い精度が要求されていて、特に、世界の標準時である国際原子時の高度化のため、より精度の高い比較技術が必要とされています。

 従来からある代表的な比較方法としては、静止衛星を仲介とした衛星双方向時刻比較法や GPS 衛星からの信号を利用した比較法などが挙げられます。 これらの高精度化として、従来のコード位相を利用したものから、より精密な搬送波位相を利用する比較方法の研究開発に取り組んでいます。

 一方では、時間・周波数標準に対する社会的ニーズは多様化してきており、標準器の比較のように高い精度や遠距離比較を必要としない代わりに、ローコストで簡便な利用も望まれてきています。 これらのニーズにも対応すべく、放送衛星の信号を仲介として利用する時刻同期法や無線通信を利用した時刻同期法など、より簡易的で身近なツールを利用した比較技術応用の研究開発にも取り組んでいます。