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概要
研究開発推進センター長 内元 清貴
世界中の人々が言葉や能力の違いを意識せずにコミュニケーションできる、言葉の壁のない社会は人類の大きな夢のひとつです。我が国では、国家プロジェクトとして2014年から言葉の壁のない社会を実現させるためにグローバルコミュニケーション計画が推進されています。先進的音声翻訳研究開発推進センター(ASTREC)は、この計画における研究開発の中心的な役割を担う研究拠点として設立されました。
現在までに、東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催が設定されていた2020年を目標として、国内の鉄道などの交通機関やショッピング施設、観光地、医療の現場などで活用される実用性の高い多言語音声翻訳技術や、企業などにおいて他国の特許や医薬文書などを自動で翻訳できる多言語テキスト翻訳技術などを開発するために、ASTRECに産学官から研究者が集結してオールジャパン体制で研究開発を推進してきました。これらの研究開発成果は「グローバルコミュニケーション開発推進協議会」での活動を通じて、産学官の力を結集した成果として大きく社会に広がっています。
さらに、2020年3月、総務省より「グローバルコミュニケーション計画2025 」が発表され、ASTRECと音声翻訳の民間サービスを展開する企業を中心とした産学連携体制による新たな研究開発がスタートしました。大阪・関西万博が開催される2025年を目標に、ビジネスでも使える低遅延のAI同時通訳の実現を目指します。