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視覚障害者の日常を明るくするためのICT活用を提案するブラインドITヘルパー

2  ICTが変えた人生。障害を克服し、ICTで未来を切り拓くサポートを志す

フロッグワークスを立ち上げた理由について教えてください。

岸本:私自身が色々な不便をICTで解消してきたからです。私は先天性の両眼の弱視と、肘から上の関節が曲がりづらい上肢障害を持っています。この2つの障害によって、日常生活に不便を感じることが多々ありました。例えば、学校の勉強です。私は都市部から遠く離れた小さな町で生活していたので、通える範囲に特別支援学校がなく、小学校の通常学級に通っていました。教科書や黒板の文字をノートに写すことに困難を感じていたのですが、デジカメや携帯電話のカメラ、電子ルーペを活用できるようになり、見えにくさが解消されました。

高校時代にパソコンを手に入れたことで、調べ物をしやすくなり、勉強の困難さは大幅に軽減されました。大学に入学した頃にはインターネットが普及しており、パソコンの使用が当たり前になりつつあったので、紙媒体の資料を読む負担が減りました。

さらに、生活を大きく変えたのは、スマートフォンの登場です。GPSによって現在位置を把握しやすくなり、目的地の方向も分かりやすくなりました。これにより、弱視の人たちが移動するときの問題は大きく軽減されるようになりました。

大学院を卒業後、私は医療機器メーカーに就職し、自社製品のプログラミングを行う部署に配属された。その後、体力的な問題から退職を決意。退職後は療養しながら、自分に何ができるかを考えた結果、「障害者の生活を良くするためにICT機器の活用をサポートしたい」と思うようになりました。自分の過去の経験から、障害者こそ ICT機器を積極的に活用すべきと考えたからです。そして2014年に、アクセシビリティに配慮したウェブサイトの作成や障害者向けパソコン講師業をスタートし、今に至ります。

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