今後は、まずは実証テストの内容を検討し、次のステップにつなげていくことが大切だと思っています。今回の実験では「地域見守りシステム」仕組み自体の可能性は確認できたものの、様々な層のユーザーを想定する場合、より操作性を重視した仕組みを作り上げる必要がありますし、スマートフォンの操作に慣れていない人のためには、スマートフォン自体の機能・設定方法や、機種の差異を補うようなユーザーマニュアル作りが不可欠になってくると思われます。
さらに、支援を要請する側だけではなく、駆けつけ協力者側の位置情報も取得できるようにし、要支援者と駆けつけ協力者の範囲を限定することで、より実効性のあるシステムを構築できるのではないかという議論もあります。
そして何より、私たち商工会議所の使命としては、このシステムをビジネスにしていかなければなりません。実際にサービスとして普及させていくためには、転倒検知と支援通知のみでは難しいと思いますし、運用費用の問題もあります。地域の店舗情報を含むバリアフリーマップの作成や、既存のソーシャルネットワークとの連携など、様々な利用者に対して広く使っていただけるような仕組みづくりを、今後も継続的に検討していきたいと思っています。