将来的には、この「YaDoc」を医療現場においてインフラ化する必要があると思っています。たとえば、高齢者の家に行くと大体どこの家にも大きなテレビがありますから、タブレットやスマートフォンだけではなく、テレビに「YaDoc」のシステムを搭載させられないかなど、普及を目指すうえでさまざまな知恵を出したいです。そのためには、オンラインのデバイスを車椅子と同じように介護保険のサービスの適用や、訪問看護師がオンライン診療をサポートできるような体制にできないかなど、公的制度も含めていろいろなソリューションを提供できると思うので、あらゆる可能性を考えていきたいです。そのためにも、多くの方にオンライン診療を知っていただきたいですし、社会全体で、医療にICTを導入し、質や生産性を上げていくという社会の方向性について共通認識を持つことが大切ではないでしょうか。
最近は、安倍首相が座長を務めている未来投資会議のなかで、ICTを活用した医療戦略として「YaDoc」を取り上げていただきました。これからの国の医療の方向性として取り上げてもらったことで、普及に向けて弾みがついたと思います。このようなシステムを全国に広めていって、医師にとって、患者にとって、社会にとってより良い医療を実現することに貢献したいです。
対面診療だけでは行き届かなかった日常の医療支援をICT活用で補う